2026-10-28(水)配信

セキュリティ脅威情報

■ 要対応(緊急度が高く、多くの組織で対応が必要な事案)
KEV🔄 [続報] Google Brotli における戻り値の未確認に起因する脆弱性
📰 過去報告:10/23, 10/24, 10/25, 10/27
Google Brotli において、関数の戻り値が適切にチェックされない脆弱性が存在する。遠隔の認証されていない攻撃者が、細工した Brotli 圧縮ストリームを対象に処理させることで、デコーダ内部のメモリ状態を破壊することが可能である。CISA KEV に登録されており、実環境での悪用が確認されているため、本ライブラリを利用するすべての製品において迅速な対応が求められる。CISA は米国の連邦政府機関に、2026年11月10日までの対応を求めている。
10/23、10/24、10/25、10/27 に報告した脆弱性(CVE-2026-111497)が、実際の悪用の確認により CISA の KEV カタログに追加されました。
なぜご自身の組織で確認すべきか自組織で利用する製品やライブラリにおいて、悪用が確認されたBrotliの脆弱性に対する迅速なアップデート対応が必要なため。
影響
隣接するデコーダメモリの破壊、機密情報の漏えい、サービス拒否(DoS)、または任意のコード実行が行われる可能性がある。
対応策
Brotli v1.2.1 以降へアップデートする。
ベンダーの公開情報: https://github.com/google/brotli/releases/tag/v1.2.1
KEVAdobe CommerceおよびMagentoにおけるファイルアップロードの脆弱性
Adobe Commerce および Magento において、危険なファイル形式のアップロード制限に不備がある脆弱性が確認された。この欠陥を悪用されると、攻撃者はターゲットのシステム上で現在のユーザー権限を用いて任意のコードを実行できるようになる。これにより、ユーザーアカウントやアクティブなセッションが完全に乗っ取られる恐れがある。CISA は本脆弱性が実際に悪用されていることを確認し、既知の悪用された脆弱性カタログ(KEV)に追加した。CISA は米国の連邦政府機関に、2026年11月10日までの対応を求めている。
なぜご自身の組織で確認すべきか自組織でAdobe CommerceやMagentoを運用している場合、悪用が確認されたファイルアップロード脆弱性への修正対応が必要なため。
影響
システム上での任意のコード実行、アカウントの不正利用、セッションの乗っ取り、および機密情報の流出。
対応策
ベンダーの公開情報: https://www.adobe.com/trust/security/products/commerce/apsb26-73.html
⚠️ [継続注意] CISA、PHP2Shellの2件の脆弱性悪用を確認しKEV追加
📰 過去報告:10/22, 10/23, 10/26
米CISAは、PHPの重大なリモートコード実行の脆弱性であるPHP2Shellの2件について、活発な悪用を確認し、Known Exploited Vulnerabilitiesカタログに追加しました。これらは認証不要でリモートコード実行が可能な脆弱性であり、PHP財団がすでに修正版を公開しています。
10/23 報告の PHP の脆弱性「PHP2Shell」(CVE-2026-109618)について、米CISAが悪用を確認しKEVカタログに追加しました。修正版の適用を推奨します。
なぜご自身の組織で確認すべきか自組織で影響を受けるバージョンのPHPを運用している場合、認証不要でリモートコード実行が可能な悪用が確認された脆弱性への修正パッチ適用が必要なため。
Apple、旧型端末向けにCoreGraphics脆弱性の修正をバックポート
Appleは、現実のサイバー攻撃ですでに悪用されていたCoreGraphicsの高深刻度な脆弱性CVE-2026-86950の修正を、iOS 18.7.11およびiPadOS 18.7.11として旧型のiPhoneおよびiPad向けにバックポートしました。同アップデートでは、情報の漏えいや無断でのカメラアクセスにつながる他の脆弱性も修正されています。
なぜご自身の組織で確認すべきか自組織で対象となる旧型のiOSやiPadOS端末を運用している場合、現実のサイバー攻撃ですでに悪用が確認された脆弱性へのアップデート適用が必要なため。

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■ 脅威動向
脆弱性WatchGuard Fireware OSなど複数の脆弱性(計14件)
WatchGuard Fireware OSに関して、合計14件の脆弱性が公表された。主な問題として、WireGuard設定処理におけるスタックベースのバッファオーバーフローや、FireCluster Sync処理における認証不備、Active Directory連携時におけるヒープベースのバッファオーバーフローなどが含まれる。最も深刻度の高い脆弱性では、CVSS v4.0基本値9.5(Critical)と評価されており、悪用された場合にサービス妨害(DoS)状態の発生や任意のコード実行につながるおそれがある。
対象ソフト
WatchGuard Fireboxは、企業のネットワークセキュリティを保護するために広く導入されているファイアウォールおよび統合脅威管理(UTM)アプライアンス製品である。
影響
攻撃者がサービス妨害(DoS)状態を引き起こしたり、root権限を含む特権的なシステム管理操作の実行や任意のコードを実行したり、機密性の高い設定データを窃取したりすることが可能となる。
脆弱性Adobe製品におけるSQLインジェクションやコードインジェクションなど複数の脆弱性(計9件)
Adobe製品において、SQLインジェクションやコードインジェクション、OSコマンドインジェクション、不適切な認可、クロスサイトスクリプティング(XSS)など、合計9件の重大な脆弱性が確認された。もっとも深刻な脆弱性ではCVSS基本値10.0を記録しており、認証なしで任意のSQLコマンドが実行されるおそれがある。他の脆弱性においても任意のコード実行やセキュリティ機能のバイパスにつながる危険性がある。
対象ソフト
Adobe Campaign Classicは企業のマーケティングキャンペーンや顧客データの管理、Adobe ConnectはWeb会議やオンライン研修などのコミュニケーションに広く利用される製品およびサービスである。
影響
攻撃者によって任意のSQLコマンドやコードの実行、OSコマンドの実行、クロスサイトスクリプティングを悪用したセッションの乗っ取り、あるいはセキュリティ機能のバイパスが行われ、システムが不正に制御されるおそれがある。
脆弱性MLflow におけるサードパーティスコアラーのデシリアライズを起因とするリモートコード実行の脆弱性
MLflow のサードパーティスコアラー登録およびデシリアライズ処理において、認証なしの遠隔から任意の Python コードを実行される脆弱性が存在する。攻撃者は実験の作成、ランの作成、アーティファクトのアップロード、およびスコアラーの呼び出しエンドポイントを組み合わせることで、許可されたパッケージプレフィックス配下に配置された任意のモジュールをインポートさせ、サーバープロセスの権限でコードを実行させることが可能である。公式のデフォルト設定(認証が無効な状態)では、資格情報やユーザーの対話を必要とせずに攻撃が成立するため極めて重大である。
対象ソフト
MLflow は、機械学習の実験管理、モデルの追跡、パッケージング、デプロイを行うオープンソースのプラットフォームであり、データサイエンスや機械学習のライフサイクル管理において広く利用されている。
影響
認証なしのネットワーク経由の攻撃者によって、MLflow サーバープロセスの権限で任意のコードが実行され、機密情報の漏洩、データの改ざん、サービス停止などの影響を受ける可能性がある。公式のデフォルトイメージのようにルート権限で実行されている場合には、コンテナ内の全データへの完全なアクセスを許すことになる。
対応策
3.17.0 以降にアップグレードすること。
脆弱性Authlib における署名の検証不備に関する脆弱性
Authlib には、JWS JSON デシリアライズ処理における署名の検証不備に関する脆弱性が存在する。問題は、JsonWebSignature.deserialize_json() メソッドにおいて、signatures 配列が空である場合にループが実行されず、初期値である検証成功フラグがそのまま維持されることに起因する。これにより、暗号鍵や有効な署名が存在しない改ざんされたペイロードであっても、署名済みとして正常に処理されてしまう。認証や権限のクレームを含むトークンを検証するシステムにおいて、認証のバイパスにつながるおそれがある。
対象ソフト
Authlib は、Python アプリケーション向けに OAuth や JWS/JWE などの認証・暗号化機能を提供するオープンソースのセキュリティライブラリである。
影響
攻撃者によって、暗号鍵や署名のない任意の改ざんされたペイロードを正当な署名済みデータとして誤認させられ、認証のバイパスや不正な権限昇格を引き起こすおそれがある。
対応策
1.9.0 以降にアップグレードすること。
脆弱性better-auth における不適切な認証に関する脆弱性
better-auth において、OAuthのサインイン状態値がマジックリンクのトークンとして誤って受け付けられる不適切な認証の脆弱性が存在する。マジックリンクプラグインとソーシャルログインまたは汎用OAuthサインインが有効な環境において、攻撃者は任意のメールアドレスでOAuthサインインを開始し、その結果得られる状態値を使用して、メールアドレスの所有権を証明することなく、該当するユーザーとしてマジックリンクサインインを完了させることが可能である。
対象ソフト
better-auth は、TypeScript向けに開発されたモダンな認証・認可ライブラリであり、Webアプリケーションにおけるユーザー認証やソーシャルログイン機能の実装に広く利用されている。
影響
認証されていない攻撃者が、既知のメールアドレスを持つユーザーのセッションを不正に取得し、アカウントの全権限でアクセスすることが可能になる。また、マジックリンクの新規登録が有効な場合は、メールアドレスが未検証であるにもかかわらず検証済みとしてマークされたアカウントを作成され、セッションを乗っ取られる恐れがある。
対応策
better-auth を 1.7.7 以降にアップグレードすること。また、インストールされている関連アダプター、プラグイン、統合機能を一緒に更新し、修正リリースまでの暫定的な回避策として account.storeStateStrategy を cookie に設定する、あるいはマジックリンクやOAuthの機能を無効化すること。
Microsoft Authenticatorの権限不要アプリによるトークン窃取の脆弱性
Microsoftは、Android版Authenticatorアプリに存在する、権限を持たない悪意あるアプリが管理者やTeamsなどの正規アプリを騙り仕事用アカウントのサインイン用トークンを取得できる脆弱性(CVE-2026-80097)を修正しました。現在修正版へのアップデートが呼びかけられています。
脅威の概要
Android版Microsoft AuthenticatorアプリのAccountChooserActivityにおいて、検証不備により権限のないアプリが正規アプリの署名を悪用して認証トークンを取得できる脆弱性です。
主要なTTP
パーミッションを持たない悪意あるアプリによる AccountChooserActivity の呼び出し
なりすまし対象の正規アプリの署名を利用した署名チェックの回避
Microsoft Authenticator からの業務アカウント用サインイン署名トークンの取得
対象となる組織・利用者
Android版Microsoft Authenticatorで組織の仕事用アカウントを利用している組織。
推奨される防御アクション
Android版Microsoft Authenticatorをバージョン 6.2606.4246 以降にアップデートする
組織管理下のAndroid端末に対してデバイス管理機能で最小バージョン要件を強制する
■ 注目事例
🔄 [続報] ユミルリンク、不正アクセスで第二報を公表
📰 過去報告:10/21
ユミルリンクは、メール配信サービス等に対する不正アクセスに関する第二報を公開しました。プログラムの脆弱性を突いた侵入により不正プログラムが設置され、Cuenote FCなど計49システムで情報漏洩が発生したほか、Cuenote BASEの契約者情報が閲覧可能な状態となっていたことが確認されています。
10/21 報告分の続報。第二報として、Cuenote FC など計49システムでの情報漏洩や、Cuenote BASE の契約者情報が閲覧可能な状態となっていたことが公表されました。
攻撃手法(確認済み)
プログラム(ライブラリ)の脆弱性を突いた不正アクセスにより不正プログラムが設置され、サポート・品質管理担当者の認証情報やセッション情報が取得され、データベースからのデータ出力や他システムへの不正ログインが行われました。
自組織チェックポイント
外部公開しているシステムやライブラリの脆弱性管理・早期パッチ適用が行われているか
サポート部門や管理者の認証情報に対して、接続元IP制限や多要素認証が適切に設定されているか
システム間での認証情報の使い回しやセッション情報の不正利用を防ぐ対策が講じられているか
戸沢村、ふるさとチョイス不正アクセスで情報流出
山形県戸沢村は、株式会社トラストバンクが運営する「ふるさとチョイス」に対する第三者の不正アクセスにより、会員の個人情報4,454,097件が外部に流出したと公表しました。流出した情報には氏名、メールアドレス、住所、電話番号、ハッシュ化されたパスワードなどが含まれており、同社はサービスを停止し原因究明と再発防止策を進めています。
10/22 報告の「ふるさとチョイス」の事例に関連し、戸沢村からも情報流出に関する公表がありました。同サービスを利用中の組織は影響の確認を推奨します。
攻撃手法(確認済み)
第三者による不正アクセスが行われ、会員情報が外部に流出したことが判明しています。詳細な侵入経路については、脆弱性の対応について外部専門家の協力のもと詳細調査中とされています。
攻撃手法(推測)
不正アクセスによって検知した脆弱性が存在することから、Webアプリケーションや関連システムの脆弱性を突いた攻撃、あるいは認証機能の不備を突いた不正アクセスが行われた可能性があります。(根拠:公表文において「今回の不正アクセスによって検知した脆弱性の対応について外部の専門家の協力のもと、詳細調査を進める」と記載されているためです。)
自組織チェックポイント
自組織で管理する外部公開システムやWebアプリケーションに既知の脆弱性が残っていないか確認しているか
同一のメールアドレスとパスワードの組み合わせを複数サービスで使い回さないよう、従業員への注意喚起を行っているか
マネーフォワード、Studio不正アクセスで個人情報流出か
株式会社マネーフォワードおよびグループ会社は、Webサイトの運営に利用している外部サービス「Studio」への不正アクセスに伴い、お問い合わせフォームに入力された個人データが外部へ流出した可能性があると公表しました。サービス提供元の報告によると、一部機能の脆弱性を突いた不正アクセスによりデータが外部から取得できる状態となっていたもので、マネーフォワードグループでは計8,109件のお問い合わせに関する氏名や企業名、メールアドレスなどが影響を受けた可能性があります。現時点で不正取得や二次被害は確認されていません。
10/25 報告の LIGHTz の事例と同じく、外部サービス「Studio」への不正アクセスに起因する公表です。同サービスを利用中の組織は影響の確認を推奨します。
攻撃手法(確認済み)
外部サービス「Studio」の一部機能の脆弱性を悪용한不正アクセスが発生し、データを外部から取得できる状態となっていたことがサービス提供元より報告されています。
自組織チェックポイント
自組織のWebサイトやお問い合わせフォームの構築・運用に利用している外部サービスやSaaSにおいて、脆弱性や不正アクセスの有無に関する提供元からの通知を確認する体制があるか
トイポアプリに不正アクセス、登録情報漏えいの可能性
株式会社トイポは、開発・運営する行動データプラットフォーム「トイポアプリ」が不正アクセスを受け、69万7,209名のユーザー登録情報が外部に漏えいした可能性があると発表しました。10月4日にシステムへの不正アクセスを確認し、調査の結果、一部システムに権限のない第三者が他のユーザー情報を取得できる脆弱性が判明したとしています。
攻撃手法(確認済み)
第三者による不正アクセスにより、一部のシステムにおいて本来アクセスする権限を有しない第三者が他のユーザー情報を取得できる脆弱性が判明したとのみ記載されており、具体的な侵入手法や脆弱性の詳細は非公開。
攻撃手法(推測)
WebアプリケーションやAPI等のアクセス制御に不備があったか、認証迂回や認可不備(IDOR等)の脆弱性が悪用された可能性があります。(根拠:公表文に『本来アクセスする権限を有しない第三者が他のユーザー情報を取得できる脆弱性が判明した』と記載されていることから、認可制御の不備やアクセス権限の検証不足が背景にあったことが考えられます。)
自組織チェックポイント
自組織で開発・運用するアプリケーションやAPIにおいて、認可制御が適切に実装されており他ユーザーのデータにアクセスできないようになっているか
アクセス権限のないユーザーからの不正なリクエストを検知・ブロックする仕組みがあるか
アイラッシュガレージECサイトに不正アクセス、顧客情報流出
株式会社アイラッシュガレージは、同社ECサイトへの不正アクセスにより、サーバーへの不正侵入が発生し顧客情報が外部に流出したと発表しました。10月10日から12日にかけて発生し、10月13日に検知して遮断を完了しています。会社名、顧客名、電話番号、メールアドレスなど4万9,191件の情報が含まれています。
攻撃手法(確認済み)
公表文ではECサイトのサーバーへの不正侵入および不正アクセスの経路特定・遮断が言及されていますが、具体的な侵入手法や脆弱性の詳細は非公開です。
攻撃手法(推測)
公開された侵害時期やECサイトに対する攻撃手法の傾向から、アプリケーションの脆弱性悪用や外部から公開されている管理機能への不正ログインが行われた可能性があります。(根拠:ECサイトのサーバーに対する短期間での不正侵入とデータ取得が行われていることから、Webアプリケーションの脆弱性や認証情報の不備が突かれたことが背景にあったと考えられます。)
自組織チェックポイント
ECサイトやWebアプリケーションへのアクセスログに、不審な挙動や大量のデータ取得の記録がないか
外部からアクセス可能なサーバーや管理画面の脆弱性対策や認証強化が適切に行われているか

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この内容は 2026-10-28 に配信されました。