2026-09-12(土)配信

セキュリティ脅威情報

■ 要対応(緊急度が高く、多くの組織で対応が必要な事案)
KEVGoogle Chromium V8における境界外書き込みの脆弱性
📰 過去報告:9/10
Google Chromium V8に境界外書き込みの脆弱性が存在し、リモートの攻撃者が細工されたHTMLページを介してサンドボックス内で任意のコードを実行するおそれがある。本脆弱性は複数のウェブブラウザに影響を及ぼし、すでに悪用が観測されているため重大度が高い。CISAは2026年9月23日までの対応を推奨している。
悪用が確認されCISAが対応を促す脆弱性の公表が続いています。影響を受ける環境では早急なアップデートの確認を推奨します。
なぜご自身の組織で確認すべきかCISA KEVに登録されており、ChromeやEdgeなど主要ブラウザに影響するChromium V8の境界外書き込み脆弱性で悪用が確認されているため。
攻撃手法(確認済み)
リモートの攻撃者によってサンドボックス内で任意のコードが実行され、システムが侵害されたり不正な操作が行われたりするおそれがある。
自組織チェックポイント
ベンダーの指示に従って速やかに修正を適用し、CISAのBOD 26-04および関連するフォレンジック要件ガイドラインに準拠して対応を行うこと。対策が利用できない場合は製品の使用を中止すること。
KEVGitLab CE/EEにおけるパストラバーサル脆弱性
GitLab Community EditionおよびEnterprise EditionのリポジトリコミットAPIにおいて、不適切なパス制約および認証の強制欠落に起因するパストラバーサル脆弱性が存在する。認証されていない攻撃者により、任意のファイルを読み取られるおそれがある。CISAは本脆弱性を悪用が確認された脆弱性カタログ(KEV)に追加しており、2026-09-14までの対応を推奨している。
なぜご自身の組織で確認すべきかCISA KEVに登録されており、GitLabにおいて未認証の遠隔攻撃者により任意ファイルを読み取られる重大な脆弱性の悪用が確認されているため。
攻撃手法(確認済み)
認証されていない第三者が任意のファイルを不正に閲覧することが可能となり、ソースコードや機密情報の漏洩につながるおそれがある。
自組織チェックポイント
ベンダーの指示に従って適切な緩和策またはパッチを適用すること。クラウドサービスを利用している場合はBOD 26-04のガイダンスに従い、緩和策が利用できない場合は製品の使用を中止すること。

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■ 脅威動向
KEVMikroTik RouterOS の認証不備の脆弱性 (CVE-2026-67277)
📰 過去報告:9/11
MikroTik RouterOSのbtestサービスにおいて、重要機能に対する認証が欠落している脆弱性が存在する。この脆弱性により、カーネルメモリの開示およびサービス拒否(DoS)を引き起こす可能性がある。CISAは本脆弱性を悪用が確認された脆弱性カタログ(KEV)に追加しており、組織に対して2026年09月13日までの対応を推奨している。
前回 9/11 報告と同じ MikroTik RouterOS について、別の脆弱性が確認されました。同製品を利用中の環境では追加の対応要否をご確認ください。
対象ソフト
ネットワーク機器向けオペレーティングシステムであり、ルーターやスイッチなどのルーティング・ネットワーク管理機能を提供する。
影響
攻撃者によってカーネルメモリが読み取られる情報漏洩が発生するほか、btestサービスの停止に伴うサービス拒否(DoS)状態に陥るおそれがある。
対応策
ベンダーの指示に従って適切な緩和策を適用すること。CISAのBOD 26-04および関連するフォレンジックトリアージ要件に準拠し、インターネットへの露出状況を評価した上で速やかに対応すること。緩和策が利用できない場合は製品の使用を中止すること。
KEVJFrog Artifactoryの不適切な認証に関する脆弱性
📰 過去報告:9/11
JFrog Artifactoryに不適切な認証に関する脆弱性が存在する。匿名アクセスが無効化されている場合でも、認証されていない呼び出し元に対して内部の匿名ユーザー用トークンが返却される可能性があり、機密リソースが露出するおそれがある。CISAはこの脆弱性を既知の悪用確認済み脆弱性カタログ(KEV)に追加しており、組織に対してCISAの指示に従った迅速な対応を求めている。CISAは2026-09-25までの対応を推奨
CISAのKEVカタログへの追加が相次いでいます。対象製品を利用中の組織は対応状況の確認を推奨します。
対象ソフト
JFrog Artifactoryは、ソフトウェア開発におけるバイナリやパッケージを一元管理するためのアーティファクトリポジトリ管理製品である。主に開発組織やCI/CDパイプラインで利用される。
影響
攻撃者によって内部の匿名ユーザートークンが取得され、本来アクセスが制限されている機密リソースやリポジトリへの不正アクセスにつながるおそれがある。
対応策
ベンダーの指示に従って適切な緩和策を適用すること。クラウドサービスの場合はBOD 26-04のガイダンスに従い、緩和策が利用できない場合は製品の使用を中止すること。
KEVConnectWise ScreenConnectの不適切な特権管理および認可不備の脆弱性
📰 過去報告:9/11
ConnectWise ScreenConnectにおいて、不適切な特権管理および認可の不備が存在する。この脆弱性により、認証されていない攻撃者が、アクティブなリモートセッションを悪用してホストの確認なしにファイルの転送や実行を行うことが可能となる。CISAは本脆弱性を既知の悪用脆弱性カタログ(KEV)に追加しており、組織に対して2026年09月14日までの対応を推奨している。
連日CISAのKEVカタログ追加が報告されています。悪用が確認されている脆弱性のため、対象製品の管理環境では期限内の対応確認を推奨します。
対象ソフト
ConnectWise ScreenConnectは、IT管理者やヘルプデスクがリモートからエンドユーザーのデバイスに接続し、サポートや管理業務を行うためのリモートデスクトップ・リモートコントロールソフトウェアである。
影響
認証されていない攻撃者がアクティブなリモートセッションを経由して、ホストの確認や許可なしに任意のファイルの転送および実行を行う恐れがある。
対応策
ベンダーの指示に従って適切な緩和策を適用すること。CISAのBOD 26-04およびフォレンジックトリアージ要件ガイドラインに準拠し、インターネット公開状況の評価とパッチ適用の徹底を行うこと。緩和策が適用できない場合は製品の使用を中止すること。
PaperCut、緊急パッチを置き換える通常メンテナンス版を公開
PaperCut製ソフトウェアに存在する認証バイパスおよびリモートコード実行の脆弱性(CVE-2026-81578およびCVE-2026-82078)について、積極的な悪用が確認されたため、緊急パッチを置き換える通常メンテナンス版が提供されています。
主要なTTP
AIエージェントを用いた大規模な脆弱性・侵入の自動化
認証バイパスによる不正アクセス
影響を受けるインスタンスでの任意コード実行
対象となる組織・利用者
PaperCut NG/MF製品を運用しているすべての組織
推奨される防御アクション
緊急パッチビルドを使用している環境を最新のメンテナンスリリース(バージョン 26.0.5、25.0.13、24.1.10など)に更新する
脆弱性を悪用した不審なアクセスや侵害の痕跡がないか確認する
中国関連グループUNC3569、Sogou入力の脆弱性を悪用
攻撃グループUNC3569が、Windows版Sogou Input Methodのリンク処理の脆弱性を悪用し、古いChromiumエンジンの脆弱性(CVE-2021-38003等)を突いてコードを実行し、GRAYRABBITバックドアを展開する手口です。
主要なTTP
特製のカスタムリンク(sgbiz:)を用いたアプリケーションへの引数インジェクション
古いChromium(バージョン80)のサンドボックス未適用の脆弱性を突いたコード実行
CVE-2021-38003(V8エンジンの脆弱性)を利用したメモリ破損とコード実行
正規のユーティリティ(7-Zip)のDLLサイドローディングによるマルウェアの実行
環境チェック(プロセス数50未満の検出によるサンドボックス検知回避)
NTFSオルタナティブデータストリームを利用したローカルファイルの隠蔽と自己削除
RC4暗号化を用いたカスタムTCP通信によるC2サーバーとの通信
対象となる組織・利用者
Windows環境において中国語入力システム(Sogou Input Method)を利用している組織、またはサプライチェーンリスクや標的型攻撃(政府
教育
技術
金融セクター等)に備える組織。
推奨される防御アクション
Sogou Input Methodを最新の修正バージョン(16.3.0.3498以降)にアップデートする
不審なカスタムリンク(sgbiz:等)やメール・チャット経由の誘導に注意する
非標準的なポート443における非TLS(RC4等)の暗号化トラフィックを監視する
エンドポイントにおいてプロセスの異常な挙動やサイドローディングの兆候を検知する
露系グループ、Claudeを悪用しマルウェアを自動改修
ロシアの国家関与が疑われるサイバー諜報グループ「GTG-20006(Midnight Blizzard関連)」が、AIエージェントを活用してセキュリティ製品の検知をすり抜けるためのマルウェア自動改修・再構築ワークフローを構築していたことが判明しました。ホテルWi-FiへのDNSハイジャックや多様なマルウェアを用いた諜報活動を展開しています。
主要なTTP
AIエージェントを用いたマルウェアの自動改修および再構築による検知回避
ホテルWi-Fi等のアドミニストレータ認証情報を悪用したDNSハイジャックによるトラフィック監視
ClickFix等のルースや悪意ある偽アップデートによるマルチプラットフォームマルウェアの展開
ヘッドレスブラウザを使用したWhatsAppアカウントの乗っ取りとメッセージの一括エクスポート
Microsoft 365のトークン窃取を狙った「Embassy Kit」等のフィッシングフレームワークの悪用
対象となる組織・利用者
政府機関、外交
防衛関連組織、ITサービス事業者、およびセキュリティ侵害の自動化
高度化に備える必要があるすべての組織の情シス
セキュリティ担当者。
推奨される防御アクション
EDR等のセキュリティ製品を活用した静的・動的な不審挙動の継続的な監視
ホテルWi-Fiなど外部ネットワーク利用時の厳格なゼロトラストアクセスの徹底
多要素認証(MFA)の導入およびVPN・クラウドサービスにおける認証情報の厳格な管理
エンドポイントにおける偽アップデートや非公式インストーラーの実行ブロック
■ 注目事例
デジタル庁のGSSに不正アクセス、職員ら情報漏えいか
📰 過去報告:9/7
デジタル庁は、政府共通の業務実施環境「ガバメントソリューションサービス(GSS)」が外部からの不正アクセスを受け、職員らの個人情報約24.6万件が外部に漏えいした可能性があると公表しました。保守運用に利用していたVPN機器の脆弱性を悪用され、侵入されたとみられています。
9/7 報告の他社事例をはじめ、不正アクセスによる情報漏えいが相次いでいます。機器の脆弱性管理やアクセス権限の適切な見直しが重要です。
攻撃手法(確認済み)
外部からの保守運用に利用していたVPN機器の脆弱性を悪用され、システムへ侵入されたとみられています。内部ネットワーク侵入後は、保守運用に用いていたアカウント情報が取得されて悪用されました。
攻撃手法(推測)
VPN機器に存在していた未修正の脆弱性(認証回避等)を悪用して不正なVPN接続を確立され、そこから内部ネットワークに侵入された可能性があります。また、取得された保守運用担当者のアカウントを利用して大量のファイルへアクセスが行われたと考えられます。
自組織チェックポイント
外部公開しているVPN機器の脆弱性管理・パッチ適用プロセスは迅速に行われているか
VPNの認証において多要素認証(MFA)が徹底されているか
保守運用用アカウントの権限管理やアクセス監視が適切に行われているか
VPN経由での内部ネットワークアクセスに対する異常検知の仕組みがあるか
サカイHD子会社、サポート詐欺で個人情報約4000ファイル削除
サカイホールディングスのグループ会社であるエスケーアイマネージメントの従業員がサポート詐欺に遭い、業務端末に遠隔操作ツールがインストールされました。その結果、端末内に保存されていた顧客の個人情報など約4000ファイルが削除されました。
攻撃手法(確認済み)
従業員がウェブ検索中に偽の警告画面に誘導され、記載された連絡先に電話したことで、相手の指示に従って遠隔操作ツールがインストールされました。
攻撃手法(推測)
検索連動型広告やSEOポイズニングを利用して偽のサポートサイトへ誘導し、正規の遠隔操作ツール(AnyDeskやTeamViewerなど)をダウンロードさせる手口が使われた可能性があります。
自組織チェックポイント
ブラウザの偽警告画面やサポート詐欺に関する従業員教育を実施しているか
業務端末において従業員権限で不審なソフトや遠隔操作ツールをインストールできない制御を行っているか
業務端末のローカル環境に不要な顧客情報などの機密ファイルを保存させない運用になっているか
端末が遠隔操作された際の早期発見・ネットワーク遮断の手順が整備されているか
日本大学法学部、教職員のメールアカウント乗っ取りを公表
📰 過去報告:9/9
日本大学法学部は、教職員1名のメールアカウントがフィッシング攻撃によって不正に利用され、外部へ不審メールが送信されたと公表しました。メールボックス内の個人情報が閲覧された可能性があり、本件に起因する二次被害として学内の一部アカウントでも不正アクセスが確認されています。
9/9 報告の理工学部の事例に続き、法学部でも教職員アカウントの不正利用が公表されました。組織内でのフィッシング対策の徹底が求められます。
攻撃手法(確認済み)
教職員がフィッシングメールのリンクをクリックしてアカウント情報を窃取され、認証情報を悪用した第三者による不正アクセスが行われました。
自組織チェックポイント
全てのメールアカウントおよびクラウドサービスに多要素認証(MFA)が導入されているか
職員に対してフィッシングメールに関する実践的なセキュリティ教育が定期的に実施されているか
不審な外部送信や異常なログイン挙動を検知するアラート体制が整っているか
メールの連絡先に登録された外部の宛先への二次被害(なりすましメール)対策が検討されているか
🔄 [続報] 東京科学大、情報基盤への不正アクセスで個人情報流出か
📰 過去報告:9/10
東京科学大学は、同大の情報基盤が第三者による不正アクセスを受け、学生や教職員の個人情報が流出した可能性があると発表しました。旧東京工業大学および旧東京医科歯科大学の統合時に在籍していた関係者の氏名、住所、メールアドレスなどが含まれており、同大は外部協力のもとで調査と対応を進めています。
前回9/10報告分の続報。旧東京工業大学および旧東京医科歯科大学の統合時に在籍していた関係者の氏名、住所、メールアドレスなどが含まれていたことが判明しました。
攻撃手法(確認済み)
公表文では「情報基盤が第三者によって侵害され、不正アクセスを受けた」と記載されており、具体的な侵入経路や手口は明らかにされていません。
攻撃手法(推測)
大学などの組織における情報基盤や統合に伴う大規模システムの不正アクセス事例では、外部公開されているVPN機器やWebアプリケーションの脆弱性を突かれたり、職員の認証情報が窃取・悪用されたりした可能性が考えられます。
自組織チェックポイント
外部公開している情報基盤やVPNなどの機器に既知の脆弱性が残っていないか
管理者アカウントおよび一般アカウントに多要素認証(MFA)が導入されているか
組織統合やシステム移行に伴う旧システムの廃止漏れや管理体制の不備がないか
情報基盤への不審なアクセスログや大量のデータ持ち出しの兆候がないか
■ レポート・解説
深刻な脆弱性が最大のリスクとは限らない理由と侵入経路検証
スキャナーで検出される重大な脆弱性が必ずしも最大のリスクになるとは限らないという指摘と、攻撃者が実際に悪用可能な経路を特定するアプローチに関する解説記事です。静的な脆弱性管理から、攻撃経路を検証する継続的なセキュリティ検証への移行の重要性が論じられています。
発行元:The Hacker News (寄稿元: BreachLock)
注目理由:単なる脆弱性の重要度(Severity)の高さに頼るのではなく、実際の攻撃経路や脆弱性の連鎖を考慮した優先順位付けと、継続的なセキュリティ検証の必要性を理解する上で参考になります。
入手方法:https://thehackernews.com/2026/09/your-critical-vulnerabilities-might-not.html

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この内容は 2026-09-12 に配信されました。