2026-09-11(金)配信
セキュリティ脅威情報
本日の内容(全12件)
■ 要対応(1件)
⚠️ [継続注意] マイクロソフト9月更新、悪用確認の2件含む脆弱性公表
■ 脅威動向(3件)
MikroTik RouterOSにおけるコマンド引数の不適切な無効化の脆弱性
TraefikにおけるHTTP/3接続時のNTLM認証再利用の脆弱性
Adobe AcrobatおよびReaderに脆弱性、IPAらが更新呼びかけ
■ 注目事例(5件)
立教大学のGoogleアカウントに不正アクセス
日本ブラインドサッカー協会サイトが改ざん被害
長野県多文化共生相談センター、WhatsApp乗っ取りで詐欺被害
カバー株式会社、「ホロライブOCG」公式サイトで不正アクセス発覚
カンナムオンニ、API不正アクセスで個人情報漏洩
■ レポート・解説(3件)
GMO Flatt Security、サプライチェーン脅威レポート公開
バグバウンティにおけるAI誤検知問題と検証メカニズム
NEC、脆弱性対処を支援するAI技術「cotomi Security for Industry」開発
■ 要対応(緊急度が高く、多くの組織で対応が必要な事案)
⚠️ [継続注意] マイクロソフト9月更新、悪用確認の2件含む脆弱性公表
📰 過去報告:9/9
マイクロソフトが2026年9月度のセキュリティ更新プログラムを公開しました。IPAやJPCERT/CCが注意喚起を行っており、このうち「Windows Update スタック」および「Windows ALPC」に関する2件の特権昇格の脆弱性については、すでに悪用の事実が確認されています。
9/9 報告の同一脆弱性(CVE-2026-81963等)について、IPAやJPCERT/CCからも注意喚起が行われています。悪用が確認されているため、未適用の環境は早急に更新を適用してください。
なぜご自身の組織で確認すべきか 悪用が確認されたゼロデイ脆弱性を含むWindows等の月次セキュリティ更新であり、対象端末への早急なパッチ適用が必要なため。
■ 脅威動向
KEV MikroTik RouterOSにおけるコマンド引数の不適切な無効化の脆弱性
📰 過去報告:9/10
MikroTik RouterOSに、コマンド内の引数区切り文字の不適切な無効化に起因する脆弱性が存在する。攻撃者は信頼されたRouterOSポリシーマスクを変更することが可能となり、特権昇格を引き起こすおそれがある。CISAは本脆弱性を悪用が確認された脆弱性カタログ(KEV)に追加しており、速やかな対応を求めている。CISAは2026-09-13までの対応を推奨
CISAによる悪用確認済み脆弱性(KEV)カタログへの追加が相次いでいます。対象機器の管理者は推奨期日を確認し、迅速な対応を行ってください。
対象ソフト
MikroTik RouterOSは、ネットワーク機器やルーター向けの専用オペレーティングシステムであり、企業のネットワークインフラや通信機器で広く利用されている。
影響
攻撃者が信頼されたポリシーマスクを変更し、システムの特権昇格を達成することで、ルーター上の任意の操作やネットワーク制御の乗っ取りが可能となるおそれがある。
対応策
ベンダーの指示に従い、緩和策を適用すること。CISAのBOD 26-04(リスクベースのセキュリティ更新の優先順位付け)およびフォレンジックトリアージ要件に準拠し、必要に応じて利用を中止すること。
脆弱性 TraefikにおけるHTTP/3接続時のNTLM認証再利用の脆弱性
TraefikのHTTP/3実装において、バックエンド接続の管理不備によりNTLMおよびNegotiate(Kerberos)認証が適切に分離されない脆弱性が発見された。HTTP/1.1やHTTP/2の処理パスとは異なり、HTTP/3では接続スコープのトランスポート保持機能が初期化されないため、認証プロセスにおいて共有のトランスポートを誤って使用する。これにより、あるクライアントがバックエンドとの間で確立した認証済み接続を、別の無関係なクライアントが再利用できてしまう。この問題は、HTTP/3が有効で、バックエンドがNTLM/Negotiateを使用し、かつ接続のキープアライブが有効な環境で発生する。概念実証(PoC)コードも公開されており、未認証の攻撃者が犠牲者の権限でデータを読み取り、操作を行うリスクがある。
対象ソフト
Traefikは、コンテナやマイクロサービス環境で広く利用されるオープンソースのリバースプロキシおよびロードバランサーである。
影響
攻撃者は犠牲者の認証情報を提示することなく、既に認証されたバックエンド接続を介して犠牲者のみがアクセス可能なデータを読み取ったり、犠牲者になりすまして状態変更を伴う操作を実行したりする可能性がある。
対応策
github.com/traefik/traefik/v3 は 3.7.13 以降に、github.com/traefik/traefik/v2 は 2.11.57 以降にアップグレードすること。
Adobe AcrobatおよびReaderに脆弱性、IPAらが更新呼びかけ
📰 過去報告:9/8, 9/9
Adobe AcrobatおよびReaderにおいて、アプリケーションの異常終了やPC制御の乗っ取りを引き起こす可能性のある脆弱性が確認されました。アドビよりセキュリティアップデート(APSB26-141)が公開されています。
9/8・9/9報告のCommerceやColdFusionに続き、Adobe製品の脆弱性公表が続いています。利用環境を確認のうえ最新版への更新をご検討ください。
対象となる組織・利用者
WindowsおよびmacOS環境でAdobe AcrobatまたはAdobe Acrobat Readerを利用しているすべての組織・ユーザー。
推奨される防御アクション
Adobe Acrobat Continuousをバージョン26.002.21901へ更新する
Adobe Acrobat Reader Continuousをバージョン26.002.21901へ更新する
Adobe Acrobat 2024 Classicをバージョン24.001.30429へ更新する
■ 注目事例
立教大学のGoogleアカウントに不正アクセス
📰 過去報告:9/9
立教大学は、学生4名および卒業生2名の計6名のGoogleアカウントが不正アクセスを受け、合計17,668件の迷惑メールが送信されたと発表しました。海外からのアクセスを検知したもので、受信トレイ内の情報閲覧や個人情報流出の可能性があるとしています。
9/9報告の他大学事例と同様、アカウントへの不正アクセスと外部への不審メール送信が発生しています。認証管理や不審な海外アクセスの検知体制の確認が推奨されます。
攻撃手法(確認済み)
公表文では海外からの不正アクセスと記載されており、具体的な侵入手法の詳細な技術情報は非公開です。
攻撃手法(推測)
学生や卒業生のアカウントが狙われていることから、標的型フィッシング攻撃による認証情報の詐取や、パスワードの使い回しを突いたクレデンシャルスタッフィング攻撃によって認証情報が窃取され、不正ログインされた可能性があります。
自組織チェックポイント
全従業員のクラウドサービスアカウントに多要素認証(MFA)が強制適用されているか
パスワードの使い回しや脆弱なパスワードを使用していないか管理・点検しているか
海外からの不審なログインや大量メール送信などの異常検知アラートが機能しているか
退職者や卒業生のアカウントが適切に削除・無効化されているか
日本ブラインドサッカー協会サイトが改ざん被害
📰 過去報告:9/4
日本ブラインドサッカー協会の公式ウェブサイトが第三者による不正アクセスの被害を受けました。管理画面への不正ログインを通じて記事が書き換えられ、閲覧者に偽のセキュリティ認証画面を表示させる不正な記述が追加されました。
9/4 報告の事例と同様、ウェブサイトの改ざん被害が続いています。管理画面へのアクセス制限や認証管理の再確認を推奨します。
攻撃手法(確認済み)
ウェブサイトの管理画面アカウント情報が不正に取得され、第三者によるログインを経て記事データが書き換えられ、偽のセキュリティ認証画面を表示させる不正な記述が追加されました。
攻撃手法(推測)
管理アカウントの認証情報の使い回しや強度の低いパスワードが狙われたほか、管理画面へのアクセス制限が不十分であった可能性があります。
自組織チェックポイント
自社ウェブサイトの管理画面に多要素認証(MFA)が導入されているか
管理画面へのアクセス元IPアドレス制限が適切に設定されているか
管理アカウントが個人単位で発行され、適切に管理されているか
パスワードの使い回しや推測されやすい文字列を使用していないか
管理端末のセキュリティ対策やログ監視が強化されているか
長野県多文化共生相談センター、WhatsApp乗っ取りで詐欺被害
長野県は、委託運営する長野県多文化共生相談センターの相談員が使用するWhatsAppアカウントが第三者に不正利用されたと発表しました。セキュリティ更新を求める偽メッセージに従って端末を操作したことが原因で、登録者情報の閲覧や、相談員になりすまして金銭を要求する偽メッセージが送信され、被害者が現金を振り込む事案が発生しています。
攻撃手法(確認済み)
セキュリティ更新を装う偽のメッセージに従って相談員が端末を操作した結果、アカウントが不正利用され、相談員になりすましたメッセージが送信されました。
攻撃手法(推測)
偽のセキュリティ更新画面や不正なリンクを通じて、WhatsAppのセッションハイジャックやアカウント認証情報の窃取が行われた可能性があります。
自組織チェックポイント
業務用のSNSやチャットツールのアカウントに二要素認証(MFA)を設定しているか
外部からの「セキュリティ更新」や「再認証」を促すメッセージに対する社内ルールが徹底されているか
業務端末で不審なポップアップやメッセージに誘導された場合の連絡フローが整備されているか
SNSアカウントの不正利用が起り得ること想定し、取引先や登録者への連絡手順を確認しているか
カバー株式会社、「ホロライブOCG」公式サイトで不正アクセス発覚
📰 過去報告:9/4
カバー株式会社は、「hololive OFFICIAL CARD GAME」公式サイトが不正アクセスの影響を受けたおそれがあると発表しました。利用しているCMSの脆弱性公表を受けた調査により発覚したもので、問い合わせフォームに入力された個人情報が外部に取得された可能性があります。
9/4 報告の他社事例と同様に、Webサイトの脆弱性を突かれ問い合わせ情報などが影響を受ける事案が発生しています。公開サイトにおける脆弱性情報の把握と迅速な対応が求められます。
攻撃手法(確認済み)
利用しているCMSの脆弱性公表を受けた調査により、当該サイトのCMSで不正アクセスの痕跡が確認されました。
攻撃手法(推測)
CMSの未修正の脆弱性を悪用され、システム内部への侵入および一時保存されていた問い合わせフォームのデータを不正に取得された可能性があります。
自組織チェックポイント
自社で利用しているCMSやプラグインの脆弱性情報を迅速に収集する体制にあるか
脆弱性公表時に速やかにパッチ適用やアップデートを実施できる手順が確立されているか
問い合わせフォーム等のシステム上に不要な個人情報が一時保存されない設計になっているか
WebサイトやCMSに対する不正アクセスのログ監視が適切に行われているか
カンナムオンニ、API不正アクセスで個人情報漏洩
美容医療情報プラットフォーム「Unni(カンナムオンニ)」を運営するHealing Paperは、ウェブサイトの相談履歴を照会するAPI(連携機能)に対する不正アクセスが発生し、一部の個人情報が漏洩したと公表しました。なお、口コミ写真やクレジットカード情報等の漏洩はないことを確認しています。
攻撃手法(確認済み)
相談履歴を照会するウェブサイトの一部API(連携機能)に対する不正なアクセスが発生し、個人情報が漏洩しました。初回の検知後に経路を遮断したものの、翌日にも同一攻撃者による別経路からの再アクセスが確認されています。
攻撃手法(推測)
APIのエンドポイントにおける認証・権限検証の不備(BOLA/IDOR等)や、パラメータの不適切な処理を悪用した不正アクセスである可能性があります。
自組織チェックポイント
外部公開しているAPIエンドポイントにおいて、適切な認証・認可(アクセス権限の検証)が実装されているか
APIにおけるIDOR(不十分なオブジェクトレベルの認可)等の脆弱性に対する診断が定期的に行われているか
APIへの異常なリクエストや大量のデータ照会をリアルタイムで検知・遮断できる仕組みがあるか
セキュリティインシデント発生時に、関連する別経路や類似のエンドポイントを含めた総点検を行う体制があるか
■ レポート・解説
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