2026-09-10(木)配信
セキュリティ脅威情報
本日の内容(全13件)
■ 要対応(4件)
Fortinet複数製品におけるヒープ領域ベースのバッファオーバーフロー脆弱性
Citrix NetScalerにおける認証バイパスの脆弱性
Cisco Secure FMC等における認証バイパスの脆弱性
Microsoft Windowsのヒープベースバッファオーバーフロー脆弱性
■ 脅威動向(2件)
Netty における断片化された TLS ClientHello による SNI ルーティング回避の脆弱性
GitPython における設定再書き込み時の不備による任意コード実行の脆弱性
■ 注目事例(4件)
スプーンのウェブサイトが改ざん被害、偽セキュリティ画面表示
エリッツ、クラウド環境のアクセス制限不備で情報流出か
REVISIO、PCマルウェア感染で個人情報漏えいの可能性
東京科学大学の情報基盤に不正アクセス、個人情報漏えいか
■ レポート・解説(3件)
東京弁護士会、弁護士向けサイバーセキュリティ解説を公開
2026年7月末の特殊詐欺被害、被害額は2,100億円超に
Smashing Security #484:オーディオフィンガープリンティングとインシデント公表の課題
■ 要対応(緊急度が高く、多くの組織で対応が必要な事案)
KEV Fortinet複数製品におけるヒープ領域ベースのバッファオーバーフロー脆弱性
📰 過去報告:9/6
FortinetのFortiOS、FortiSwitchManager、FortiSASEにおいて、ヒープ領域ベースのバッファオーバーフロー脆弱性が存在する。特別に細工されたパケットを送信されることで、認証されていない攻撃者が任意のコードやコマンドを実行するおそれがある。CISAはこの脆弱性を悪用が確認された脆弱性カタログ(KEV)に追加しており、組織に対してCISAのBOD 26-04に基づく迅速な対応を求めている。CISAは2026年09月12日までの対応を推奨している。
9/6 報告の他社製品事例と同様、CISA KEVに追加された重大な脆弱性です。対象製品の管理者は迅速なアップデート対応が推奨されます。
なぜご自身の組織で確認すべきか CISAの既知の悪用脆弱性カタログ(KEV)に登録されたFortinet製品の深刻な脆弱性であり、速やかなアップデートまたは緩和策の適用が必要なため。
攻撃手法(確認済み)
攻撃者によって特別に細工されたパケットが送信された場合、任意のコードやコマンドが実行され、システムが乗っ取られるおそれがある。
自組織チェックポイント
ベンダーの指示に従って適切な緩和策またはパッチを適用すること。緩和策が利用できない場合は製品の使用を中止すること。CISAのBOD 26-04ガイドラインおよびフォレンジックトリアージ要件に従い、資産のインターネット公開状況を評価して迅速に対応を実施すること。
KEV Citrix NetScalerにおける認証バイパスの脆弱性
📰 過去報告:9/9
Citrix NetScaler ADCおよびNetScaler Gatewayにおいて、代替パスやチャネルを使用した認証バイパスの脆弱性が確認された。NetScalerアプライアンスがAAA仮想サーバー、またはゲートウェイ(SSL VPN、ICA Proxy、CVPN、RDP Proxy)として構成されている場合、認証されていないリモートの攻撃者が認証を回避できるおそれがある。CISAは本脆弱性を既知の悪用脆弱性カタログ(KEV)に追加しており、2026年09月12日までの対応を推奨している。
CISAによるKEVカタログへの悪用脆弱性追加が続いています。NetScalerを利用している環境では至急影響を確認してください。
なぜご自身の組織で確認すべきか CISAの既知の悪用脆弱性カタログ(KEV)に追加されたCitrix NetScalerの認証バイパス脆弱性であり、リモートからの不正アクセスを防ぐため早急な対応が求められるため。
攻撃手法(確認済み)
認証されていないリモートの攻撃者が認証をバイパスし、システムへの不正アクセスが可能となるおそれがある。
自組織チェックポイント
ベンダーの指示に従って適切な緩和策または修正を適用し、CISAのBOD 26-04および関連するフォレンジックトリアージ要件を遵守すること。緩和策が利用できない場合は製品の使用を中止すること。
KEV Cisco Secure FMC等における認証バイパスの脆弱性
📰 過去報告:9/5
Cisco Secure Firewall Management Center (FMC) および Cisco Security Cloud Control (SCC) Firewall Managementにおいて、別経路やチャネルを使用した認証バイパスの脆弱性が存在する。認証されていないリモートの攻撃者がこの脆弱性を悪用することで、認証を回避して影響を受けたデバイス上でスクリプトファイルを実行し、基盤となるオペレーティングシステムのrootアクセスを取得するおそれがある。CISAは2026年09月12日までの対応を推奨している。
CISAによる対応期日指定を伴う深刻な脆弱性の注意喚起が続いています。対象製品を利用している環境では期日までの対応状況を確認してください。
なぜご自身の組織で確認すべきか CISAの既知の悪用脆弱性カタログ(KEV)に登録されたCisco製品の脆弱性であり、認証を回避してrootアクセスを奪取されるおそれがあるため。
攻撃手法(確認済み)
認証のバイパス、影響を受けたデバイス上でのスクリプトファイルの実行、および基盤となるオペレーティングシステムのrootアクセスの奪取。
自組織チェックポイント
ベンダーの指示に従い、CISAのBOD 26-04ガイダンス(リスクに基づくセキュリティ更新の優先順位付け)およびフォレンジックトリアージ要件に準拠して緩和策を適用すること。クラウドサービスに関するBOD 26-04ガイダンスに従い、緩和策が利用できない場合は製品の使用を中止すること。
KEV Microsoft Windowsのヒープベースバッファオーバーフロー脆弱性
Microsoft WindowsのAdvanced Local Procedure Callコンポーネントにヒープベースのバッファオーバーフロー脆弱性が存在する。認証された攻撃者がローカルアクセスを利用して権限昇格を達成し、システムの制御を不正に奪取する恐れがある。CISAは本脆弱性を悪用が確認された脆弱性カタログ(KEV)に追加しており、組織に対するリスクが極めて高い。CISAは2026年09月22日までの対応を推奨している。
なぜご自身の組織で確認すべきか CISAの既知の悪用脆弱性カタログ(KEV)に追加されたWindowsの権限昇格の脆弱性であり、組織内の対象端末・サーバーへの速やかな対応が必要なため。
攻撃手法(確認済み)
攻撃者がローカルアクセスを通じて権限を昇格させ、システムの重要な機能を不正に操作または制御する可能性がある。
自組織チェックポイント
ベンダーの指示に従って適切な緩和策やセキュリティアップデートを適用すること。クラウドサービスについては該当するBODガイダンスに従い、緩和策が利用できない場合は製品の使用を中止すること。
■ 脅威動向
脆弱性 Netty における断片化された TLS ClientHello による SNI ルーティング回避の脆弱性
Netty の SslClientHelloHandler におけるデコード処理の不備により、断片化された TLS ClientHello を受信した際、誤ってデフォルトの SslContext にフォールバックする脆弱性が存在する。具体的には、ハンドシェイクヘッダーを読み取る際のオフセット計算に誤りがあり、レコードヘッダーを無視してチェックが行われるため、特定の条件下で IndexOutOfBoundsException が発生する。この例外がキャッチされると Netty は SNI の選択を中断してデフォルト設定を適用するため、SNI ごとに mTLS(相互 TLS)認証を強制している構成において、攻撃者が認証をバイパスして接続を確立できる可能性がある。
対象ソフト
Netty は、Java で書かれた高性能な非同期イベント駆動型ネットワークアプリケーションフレームワークである。プロトコルサーバーやクライアントの開発において、大規模な通信を効率的に処理するために広く利用されている。
影響
認証されていない攻撃者により、特定の SNI ルートに設定された mTLS 認証をバイパスされる恐れがある。これにより、本来許可されない未認証の通信が内部リソースへアクセス可能になる。
対応策
io.netty:netty-handler を 4.1.137.Final または 4.2.17.Final 以降にアップグレードすること。
脆弱性 GitPython における設定再書き込み時の不備による任意コード実行の脆弱性
GitPython の GitConfigParser において、設定ファイルを読み込み、無関係な変更を加えて再書き込みする際に、複数行にわたる設定値が不適切に処理される脆弱性が存在する。攻撃者が細工した「休眠状態」の複数行設定を含むファイルを GitPython が処理して書き戻すと、その一部が core.hooksPath などの有効な指令としてファイルに注入される。これにより、次にコミットやマージなどの Git 操作が実行された際、攻撃者が指定した任意のスクリプトが実行される。この問題は、新規の書き込み引数に対するチェックは行われていたものの、既存ファイルの読み込みから再シリアライズまでの過程に不備があったことに起因する。
対象ソフト
GitPython は Python で Git リポジトリを操作するためのライブラリである。自動化ツールや CI/CD パイプラインなどで、プログラムから Git 操作を行う際に広く利用されている。
影響
攻撃者によって細工された設定ファイルを含むリポジトリを GitPython で操作し、設定の更新が行われた場合、その後の Git 操作(コミット、チェックアウト、マージ等)をトリガーとして任意のコードが実行される可能性がある。
対応策
GitPython 3.1.59 以降にアップグレードすること。
■ 注目事例
スプーンのウェブサイトが改ざん被害、偽セキュリティ画面表示
📰 過去報告:9/4
株式会社スプーンは、同社ウェブサイトの一部が第三者に不正に改ざんされたと発表しました。閲覧した際に偽のセキュリティ確認画面が表示され、特定のショートカットキー操作(Win+R、Ctrl+V、Enter)を誘導される事象が確認されています。
9/4 報告の他社事例と同様、Webサイト改ざんによる偽画面への誘導が発生しています。自社サイトの改ざん検知や安全管理の確認を推奨します。
攻撃手法(確認済み)
公表文ではサーバ上での不審なファイル更新が確認されており、詳細は調査中とされています。具体的な侵入経路は公表情報からは不明です。
攻撃手法(推測)
ウェブサイトの管理画面やCMSの認証情報漏えい、または脆弱性を突いた不正アクセスにより、サーバー内部のファイルが書き換えられた可能性があります。
自組織チェックポイント
自社の公開ウェブサイトやCMSの管理画面へのアクセス制限が適切か
管理アカウントに強固なパスワードやMFAが導入されているか
業務端末で不審なポップアップやショートカットキー操作を促す画面が表示された際の社内周知・注意喚起が行われているか
従業員が誤ってコマンドを実行した場合のインシデント手順が整備されているか
エリッツ、クラウド環境のアクセス制限不備で情報流出か
📰 過去報告:9/4
株式会社エリッツは、入居申込者とのメール情報を格納していたクラウド環境の不正アクセス制限に脆弱性が存在していたと発表しました。外部調査会社の指摘で発覚し、個人情報の流出の可能性について現在調査を進めています。
9/4 報告の他社事例をはじめ、国内組織での情報流出懸念が相次いでいます。利用中のクラウド環境におけるアクセス制限や設定に不備がないか、確認を推奨します。
攻撃手法(確認済み)
クラウド環境で保管していたファイルに対する不正アクセス制限に脆弱性が存在していたとされています。
攻撃手法(推測)
クラウドストレージ(S3バケット等のオブジェクトストレージなど)の公開設定の不備や、アクセス権限(ACL/IAMポリシー)の設定ミスにより、インターネット経由で外部から直接ファイルにアクセスできる状態になっていた可能性があります。
自組織チェックポイント
自社で利用しているクラウドストレージ(S3やOneDrive、Googleドライブ等)の公開設定やアクセス権限に不備がないか
業務データを格納するクラウド環境へのアクセス制限が適切にかけられているか
外部のセキュリティ診断や設定レビューを定期的に実施しているか
クラウド上の機密データや個人情報に対するアクセスログを監視しているか
REVISIO、PCマルウェア感染で個人情報漏えいの可能性
REVISIO株式会社は、役職員が使用するPCがマルウェアに感染したと発表しました。外部専門会社によるフォレンジック調査の結果、リモート接続やサーバーへの不正アクセスは確認されなかったものの、ローカル環境に保存されていた名刺情報などの個人情報が外部に漏えいした可能性を否定できないとしています。
攻撃手法(確認済み)
役職員が使用するPCのマルウェア感染および不審な挙動が確認されました。外部からのリモート接続やサーバーへの不正アクセスは確認されなかったと報告されています。
攻撃手法(推測)
情報Stealer(情報窃取型マルウェア)などの感染により、端末のローカル環境に保存されていたファイルやブラウザ内の認証情報、連絡先データなどが外部に送信された可能性があります。
自組織チェックポイント
業務端末のローカル環境に個人情報や機密データが保存されていないか
EDR(エンドポイント検出・対応)製品が全端末に導入され、不審な挙動を検知できるか
マルウェア感染時のネットワーク遮断手順やアカウント停止手順が確立されているか
クラウドストレージ等を活用し、端末ローカルへのデータ依存を減らす運用になっているか
東京科学大学の情報基盤に不正アクセス、個人情報漏えいか
東京科学大学は、情報基盤に対する第三者の不正アクセスにより、学生や教職員などの個人情報が漏えいした可能性があると発表しました。現時点では影響範囲や情報の詳細は調査中としており、同大学では対策本部を設置して対応を進めています。
攻撃手法(確認済み)
公表文では「情報基盤への不正アクセス」と記載されており、具体的な侵入経路や手口は明らかにされていません。
攻撃手法(推測)
大学などの組織を狙った近年の大規模インシデントの傾向から、公開サーバーやVPN機器等の既知の脆弱性を悪用した侵入、または職員・学生の認証情報が窃取されたことで不正アクセスが行われた可能性があります。
自組織チェックポイント
自社の情報基盤や外部公開システムに脆弱性が残っていないか
VPNやクラウドサービスへのアクセスに多要素認証(MFA)が必須化されているか
特権アカウントや管理用パスワードの管理が適切に行われているか
サーバーや端末のアクセスログに不審な挙動がないか定期的に確認しているか
■ レポート・解説
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この内容は 2026-09-10 に配信されました。