2026-09-09(水)配信

セキュリティ脅威情報

■ 要対応(緊急度が高く、多くの組織で対応が必要な事案)
2026年9月マイクロソフト月例パッチ公開
マイクロソフトは2026年9月の月例セキュリティ更新プログラムを公開しました。広範囲の製品に影響する多数の脆弱性が修正されており、Windows Update StackやALPCの脆弱性など、すでに悪用が確認されている案件も含まれています。
なぜご自身の組織で確認すべきかゼロデイ悪用が確認された脆弱性を含むマイクロソフト製品の月例セキュリティ更新プログラムであり、自社環境への速やかな適用が必要なため。

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■ 脅威動向
KEVN-able N-centralにおける静的コードインジェクションの脆弱性
📰 過去報告:9/4
N-able N-centralに静的コードインジェクションの脆弱性が含まれており、認証なしでのリモートコード実行(RCE)を引き起こす可能性がある。本脆弱性はCISAのKEV(Known Exploited Vulnerabilities)カタログに追加されており、悪用の事実が確認されている。CISAは2026年09月11日までの対応を推奨している。
9/4報告の他製品事例と同様、CISAのKEVカタログへの追加が確認された脆弱性です。悪用が確認されているため、該当製品を利用中の環境では迅速な対応が必要です。
対象ソフト
N-able N-centralは、IT管理者が複数の顧客やネットワークを効率的に監視・管理するために使用するリモートモニタリングおよび管理(RMM)プラットフォームである。
影響
認証されていない攻撃者によってリモートから任意のコードが実行され、システムが完全に侵害されるおそれがある。
対応策
ベンダーの指示に従い、緩和策またはパッチを適用すること。クラウドサービスに関するBOD 26-04のガイダンスに従い、緩和策が利用できない場合は製品の使用を中止すること。
脆弱性NLTK における pickle 許可リスト回避による任意コード実行の脆弱性
Python の自然言語処理ライブラリ NLTK において、pickle 形式のデータをロードする際の制限を回避し、任意コード実行(RCE)が可能になる脆弱性が報告された。NLTK には安全な読み込みのためにモジュールの許可リスト(allowlist)機能が存在するが、特定の関数だけでなくモジュールの名前空間全体を信頼する設定になっていたため、攻撃者は細工した pickle ファイルを通じて許可範囲内の危険な関数を呼び出せる状態であった。この問題により、本来制限されているはずの OS コマンド実行などが可能となっており、開発者は以前の保護メカニズムが不十分であったことを認めている。報告には PoC(概念実証)が含まれており、攻撃の実現性が示されている。
対象ソフト
NLTK (Natural Language Toolkit) は、Python で自然言語処理を行うための主要なライブラリである。教育、研究、およびデータサイエンスの現場で、テキスト解析や言語モデルの構築に広く利用されている。
影響
悪意を持って細工されたトークナイザやモデルのファイルを NLTK で読み込んだ場合、攻撃者によって任意の OS コマンドを実行される可能性がある。これにより、サーバー内の情報漏洩や、不正なプロセスの実行を招く恐れがある。
対応策
NLTK バージョン 3.10.3 以降にアップグレードすること。
脆弱性Gitea の diffpatch 機能におけるリモートコード実行の脆弱性
Gitea の `diffpatch` エンドポイントにおいて、Git フックを不正にインストールし実行できる脆弱性が存在する。攻撃者がリポジトリへの書き込み権限を持つ場合、Gitea を実行している OS ユーザーの権限で任意のシェルコマンドを実行できる。デフォルトで新規ユーザー登録が許可されている環境では、認証のない第三者がアカウントを作成してリポジトリを用意することで、この権限を容易に取得できてしまう。この問題は、パッチ適用時の競合を利用して Git ディレクトリ内に実行可能なフックファイルを生成させることで発生する。
対象ソフト
Gitea はオープンソースのセルフホスト型 Git サービスであり、GitHub に似た機能を組織内のサーバーや開発環境で提供するために広く利用されている。
影響
攻撃者によってサーバー上で任意のコマンドが実行される。その結果、設定ファイル内の秘密鍵、環境変数、リポジトリデータ、データベースの認証情報、OAuth 連携情報、およびネットワーク内の他のサービスへのアクセス権が窃取される恐れがある。
対応策
1.27.1 以降にアップグレードすること。
Adobe ColdFusionに深刻な脆弱性、早急な更新を推奨
Adobe ColdFusionにおいて、EvalインジェクションやSQLインジェクション、クロスサイトスクリプティング(XSS)など合計9件の脆弱性が発見されました。特にCVE-2026-48273はCVSSベーススコア9.9と非常に高く評価されています。
対象となる組織・利用者
Adobe ColdFusionを導入・運用している組織。
推奨される防御アクション
Adobeが提供するセキュリティアップデートを早急に適用する
関連する対象バージョンを確認し、速やかにパッチを適用する
■ 注目事例
旧cabic株式会社を装った偽サイトが出現、注意呼びかけ
インパクトフィールドは、吸収合併により消滅した旧cabic株式会社の旧ドメイン「cabic.jp」が悪用され、社名やサービス内容を模した偽のウェブサイトが公開されていると発表しました。当該サイトには問い合わせフォームが設置されており、同社は警察に相談の上で対応を進めるとともに、関係者へ注意を呼びかけています。
攻撃手法(確認済み)
吸収合併に伴い手放された旧ドメイン(cabic.jp)を第三者が取得し、旧公式サイトの情報を流用して再現した偽サイトを公開する手口です。
攻撃手法(推測)
失効または手放された企業ドメインが第三者に買い占め(ドメインハイジャック/ドメインスワイピング)され、正規のブランドや信頼性を悪用してユーザーから個人情報や機密情報を詐取する目的の可能性があります。
自組織チェックポイント
自社が保有するドメインの有効期限や管理状況を定期的に確認しているか
過去に使用していたドメインやグループ会社のドメインが失効・放置されていないか
取引先や顧客に対して、公式サイトのURLやドメイン変更時の周知手順が確立されているか
類似ドメインや自社を装った偽サイトのモニタリングを実施しているか
エヌ・イー ケムキャット、不正アクセスとマルウェア実行で個人情報流出の恐れ
📰 過去報告:9/8, 9/7
エヌ・イー ケムキャットは、社内システムへの不正アクセスにより個人情報が流出した可能性があると発表しました。従業員のアカウントが不正利用されたほか、端末上でマルウェアが実行されたことが原因であると報じられています。
直近の他社事例と同様、アカウントや資格情報の不正利用が関与する不正アクセスが発生しています。認証情報の厳格な管理や端末の監視体制の確認を推奨します。
攻撃手法(確認済み)
第三者が従業員のアカウントを不正利用して社内システムにアクセスしたこと、および端末上でマルウェアが実行されたことが原因と考えられる旨の報告を受けています。
攻撃手法(推測)
端末上のマルウェア感染により、アカウントの認証情報が窃取されたり、リモートアクセスツールなどを通じて侵入経路が確保された可能性があります。
自組織チェックポイント
従業員端末におけるマルウェア対策ソフトやEDRの稼働状況を確認しているか
社内アカウントに対して多要素認証(MFA)が導入されているか
不要なアカウントや権限が放置されていないか定期的に棚卸しを行っているか
端末の不審な挙動を検知した際の連絡・エスカレーション手順が整備されているか
日大理工学部、教職員アカウントがフィッシング被害
日本大学理工学部は、教職員1名のメールアカウントがフィッシング攻撃により不正利用され、外部へ不審メールが送信されたと公表しました。メールボックス内の個人情報が閲覧された可能性があり、二次被害への注意を呼びかけています。
攻撃手法(確認済み)
教職員がフィッシングメールのリンクをクリックしてアカウント情報を詐取され、窃取された認証情報を悪用して正規ルートを装った不正ログインが行われました。
自組織チェックポイント
クラウドメールサービス等のアクセスに対して多要素認証(MFA)が強制されているか
職員に対するフィッシング詐欺を想定した標的型メール訓練が定期的に実施されているか
ログイン履歴や異常な地域からのアクセスを検知・警告するアラートが有効になっているか
アカウント乗っ取り発生時に迅速にセッション切断やパスワード変更を行える手順が整備されているか
ジェックス、ランサムウェア被害の調査結果を発表
ジェックス株式会社は、2月に発生したランサムウェア攻撃によるサーバー被害について調査結果を発表しました。外部専門機関による調査の結果、顧客の個人情報が一時的に侵入者から閲覧可能な状態にあったことが判明したものの、外部へのデータ流出は確認されていないとしています。
攻撃手法(確認済み)
公表では一部サーバー内のファイルが暗号化されるランサムウェア被害と記載されており、具体的な侵入経路や手口は非公開となっています。
攻撃手法(推測)
VPN機器やリモートデスクトップ(RDP)等の外部公開インターフェースの脆弱性悪用、または認証情報の不備やフィッシング等を通じた初期侵入の可能性があります。
自組織チェックポイント
外部公開しているサーバーやVPN機器に既知の脆弱性が残っていないか
リモート管理機能へのアクセスが適切に制限・多要素認証化されているか
サーバー内の重要なバックアップデータがオフラインまたは改ざん防止された状態で保管されているか
EDR等のセキュリティツールがサーバー領域に導入されているか
東邦通信システムズの外部サーバに不正アクセス
📰 過去報告:9/4
東邦通信システムズは、利用している外部ホスティングサーバ環境において不正アクセスを受けたことを発表しました。7月下旬から8月上旬にかけてサーバ管理アカウントへ不審な接続が行われ、一部メールアカウントの設定情報が書き換えられたとしています。
9/4 報告の他社事例と同様、サーバ環境への不正アクセス被害が確認されています。サーバやアカウントの管理体制の再点検を推奨します。
攻撃手法(確認済み)
第三者による不審な接続元から、外部ホスティングサーバのサーバ管理アカウントへの不正アクセスが断続的に行われました。
攻撃手法(推測)
サーバ管理アカウントの認証情報が何らかの手段で漏洩していたか、あるいは辞書攻撃やブルートフォース攻撃によって突破された可能性があります。また、多要素認証(MFA)が未導入であったり、アクセス制限が不十分であったりしたことが要因となったことが想起されます。
自組織チェックポイント
自社で利用する外部ホスティングやクラウドサービスの管理画面へのアクセス元IP制限を設定しているか
管理アカウントに強固なパスワードポリシーおよび多要素認証(MFA)を導入しているか
サーバのログイン履歴やアクセスログを定期的に監視しているか
委託先やホスティング事業者との間でセキュリティ責任分界点や連携体制が明確になっているか
■ レポート・解説
日本プルーフポイント、日米のDMARC導入状況調査を発表
日本プルーフポイントは、日米の企業および政府系ドメインを対象としたDMARC(送信ドメイン認証技術)の導入状況に関する調査結果を発表しました。日経225企業の導入率は92%に達したものの、本格運用である「Reject(拒否)」や「Quarantine(隔離)」の割合は43%にとどまり、日本の官公庁ドメインにおけるReject導入率は18%であることが明らかになりました。
発行元:日本プルーフポイント株式会社
注目理由:日本国内の企業および政府機関におけるDMARCの導入実態や、米国との比較データが示されており、自社のメールセキュリティ対策やポリシー強化の現在地を把握する参考になります。
入手方法:日本プルーフポイントの公式サイトおよび関連ニュースリリースより確認できます。
MM総研、AIセキュリティニーズに関する調査結果を発表
MM総研は、企業のセキュリティ担当者などを対象にAIセキュリティニーズに関する調査結果を公表しました。AIを活用したサイバー攻撃への危機感や、オンプレミス型セキュリティ特化型AIに対する企業の関心の高さなどが示されています。
発行元:株式会社MM総研
注目理由:AIを活用したサイバー攻撃の高度化に対する企業の危機感や、オンプレミス型・国産のセキュリティ特化型AIに対する具体的なニーズと関心の度合いを把握できるため。
入手方法:MM総研の公式サイト(ニュースリリース)より閲覧可能(https://www.m2ri.jp/release/detail.html?id=736)

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この内容は 2026-09-09 に配信されました。