2026-09-08(火)配信
セキュリティ脅威情報
■ 要対応(緊急度が高く、多くの組織で対応が必要な事案)
Adobe Commerceに深刻なゼロデイ脆弱性、すでに悪用も
📰 過去報告:9/6
Adobeは、Adobe CommerceおよびMagentoにリモートから任意のコードを実行される深刻なゼロデイ脆弱性(CVE-2026-75650)が判明したと発表しました。すでに実際の攻撃での悪用が確認されており、早期のアップデート適用が求められています。
9/6 報告と同じAdobe CommerceおよびMagentoについて、別の深刻なゼロデイ脆弱性が公表されました。利用中の方はアップデートの適用状況を確認してください。
なぜご自身の組織で確認すべきかすでに実際の攻撃で悪用が確認されているゼロデイ脆弱性であり、未認証でリモートからコードを実行される恐れがあるため緊急のパッチ適用が必要です。
■ 脅威動向
脆弱性HPE Aruba Networking AOS-CXにおける権限昇格および遠隔コード実行の脆弱性
📰 過去報告:9/5
HPE Aruba Networking AOS-CXのデーモンにおいて、アクセス制御に関する複数の脆弱性が存在する。この問題は、外部から入力される不正に形成されたパケットが適切に処理されないことに起因する。ネットワーク経由で認証を受けていないリモートの攻撃者が、特別に細工したパケットを影響を受けるサービスに送信することで、これらの脆弱性を悪用する可能性がある。CVSSスコアは9.8と極めて高く、認証なしで遠隔地からシステムを完全に制御されるリスクがあるため、組織のネットワーク基盤において極めて深刻なセキュリティ脅威となる。
9/5 報告のネットワーク機器事例と同様、認証なしで遠隔から影響を受ける深刻な脆弱性です。対象製品の利用状況の確認を推奨します。
対象ソフト
HPE Aruba Networking AOS-CXは、エンタープライズ向けの次世代ネットワークスイッチ用オペレーティングシステムである。データセンターや大規模な企業ネットワークのインフラ管理に広く利用されている。
影響
認証されていないリモートの攻撃者により、権限を昇格させた状態での任意コード実行(RCE)が行われる恐れがある。
ブラウザ拡張機能を装う侵害後ツール「PEEP」の解説
PEEPは、ChromeやEdgeの拡張機能を装うことでブラウザのサンドボックスを越えてOSレベルのコマンド実行やファイル操作を可能にするポスト・エクスプロイトツールキットです。既存の侵害環境に導入され、ネイティブメッセージング機構を利用して遠隔操作バックドアとして機能します。
主要なTTP
拡張機能インストーラーによるChrome/Edgeプロファイルへの直接の拡張機能インジェクション
ChromiumのSecure Preferences整合性値の偽造によるWebストアチェックとユーザープロンプトの回避
Native Messaging Hostバイナリを利用したOSレベルでのシェルコマンド実行、ファイル管理、プロセス・サービス列挙
Secure Preferencesファイルの改変やPowerShellスクリプトを用いたブラウザ起動時の自動有効化および永続化
平文HTTP通信によるC2サーバーへの30秒ごとのポーリングおよび閲覧履歴・セッションクッキー等の窃取・外在化
対象となる組織・利用者
Chromiumベースのブラウザ(Chrome、Edge)を利用している企業組織、およびエンドポイントのセキュリティ監視を担当する情シス・SOCチーム。
推奨される防御アクション
不審なブラウザ拡張機能のインストールや強制インストールポリシーの定期的な監査
Native Messaging Host(nm_host.exe等)の実行や不審なPowerShellスクリプトの動作検知
EDR製品を用いたブラウザプロセスからの子プロセス起動や異常な外部通信の監視
エンドポイントにおける管理者権限の適切な管理と不正なサイドローディングの防止
AIエージェントによるランサムウェア攻撃が10時間未満で完遂
攻撃者がAIモデルとエージェント型攻撃フレームワークを用いて、企業ネットワークへの侵入からランサムウェア展開までの全工程を10時間未満で自動実行した事例。AIの活用により、人間による判断や作業で発生する遅れが排除され、攻撃の効率性とスピードが大幅に向上しています。
主要なTTP
エージェント型攻撃フレームワークを用いた侵入プロセスの自動実行
監視・評価・行動・再計画のサイクルによるリアルタイムな攻撃遂行
対象となる組織・利用者
ランサムウェアや標的型サイバー攻撃の脅威にさらされているすべての組織、特にAIを活用した高速な自動化攻撃への備えを検討すべき情シス部門。
推奨される防御アクション
早期の異常検知と自動化されたインシデントレスポンス(EDR/XDR等)の導入
人間による判断遅延を突く高速な攻撃を想定した多層防御の強化
ネットワーク内外の不審な振る舞いの常時監視
■ 注目事例
浜銀TT証券、フィッシングによる不正アクセス被害を発表
浜銀TT証券は、インターネット取引サービス「浜銀TT証券ダイレクト」において、顧客がフィッシング詐欺により口座番号やパスワード等を窃取され、不正アクセスおよび不正な投資信託の売買取引が発生したと発表しました。
攻撃手法(確認済み)
顧客がフィッシング詐欺によって口座番号やパスワード(パスキー登録情報)を窃取され、不正アクセスが行われた。
攻撃手法(推測)
攻撃者は偽のログイン誘導メールやSMSを用いて偽サイトへ誘導し、入力された認証情報をリアルタイムに取得した可能性があります。
自組織チェックポイント
従業員が業務または私用の端末でフィッシングメールやSMSに誘導されていないか
重要サービスへのアクセスにパスキーやフィッシング耐性のある多要素認証を導入しているか
サービスのログイン画面へのアクセス経路として、公式サイトのブックマーク利用が徹底されているか
不審なログイン履歴や予期せぬ取引が行われていないか定期的に確認しているか
サカタのタネ、国内外での不正アクセス調査結果を公表
📰 過去報告:9/4
サカタのタネは、同社サーバおよび米国の連結子会社サーバで発生した不正アクセスについて調査結果を発表しました。リモートアクセス用の公開サーバや認証情報を起点として侵入され、顧客や従業員などの個人情報が漏えいした可能性があるとしています。
9/4 報告の他社事例と同様、不正アクセスによる個人情報漏洩の懸念が続いています。リモートアクセス用公開サーバや認証情報の管理体制の再確認を推奨します。
攻撃手法(確認済み)
親会社サーバへの不正アクセスでは、リモートアクセス用の公開サーバが起点となり管理者権限を取得された可能性が判明しています。また米国の連結子会社サーバへの不正アクセスでは、リモートアクセスの認証情報が起点となり社内ネットワークに侵入された可能性があるとされています。
攻撃手法(推測)
リモートアクセス用の公開サーバや認証情報を起点としていることから、VPN機器などの境界防御における脆弱性の未修正や、弱いパスワードの総当たり攻撃、あるいは認証情報の窃取・使い回しに多要素認証(MFA)が未導入であったことが突入口として利用された可能性があります。
自組織チェックポイント
外部からアクセス可能なリモートアクセス用サーバやVPN機器に未パッチの脆弱性はないか
リモートアクセスの認証に強固な多要素認証(MFA)が必須化されているか
管理者権限の付与範囲が最小限に抑えられ、適切に管理されているか
外部公開サーバやリモートアクセスに関するログの監視体制が整っているか
さくらインターネット、不正アクセスの案内ページを公開
📰 過去報告:9/4
さくらインターネットは、レンタルサーバサービスの一部環境で発生した不正アクセスに関する案内ページを公開しました。販売管理システムの会員情報約136万アカウントが影響を受けた可能性があるとしており、詳細な調査や問い合わせ対応を継続しています。
最近相次いでいる不正アクセスによる大規模なアカウント情報漏えい懸念の事案です。自社で利用している外部サービスを含め、アカウント管理状況の再確認を推奨します。
攻撃手法(確認済み)
公表文では、管理環境を経由した不正アクセスにより、販売管理システムの会員情報に影響が及んだとされていますが、具体的な侵入手法や脆弱性等の詳細は公開されていません。
攻撃手法(推測)
管理環境や販売管理システムに対する認証情報の不正利用、あるいは管理用アカウントの侵害やVPN等のネットワーク機器の脆弱性を突いた侵入の可能性があります。
自組織チェックポイント
自社の管理環境や販売管理システムへのアクセス権限が適切に管理されているか
管理用アカウントに対して強固な多要素認証(MFA)が導入されているか
サーバーやネットワーク機器の脆弱性管理・パッチ適用が徹底されているか
外部から管理環境へのアクセス経路が最小限に制限されているか
教育ソフトウェアの休眠サーバにランサムウェア攻撃
株式会社教育ソフトウェアは、過去に使用していた休眠中のレンタルサーバがランサムウェアによる暗号化被害および不正アクセスの痕跡を確認したと発表しました。過去のWebサービスで利用していた顧客等の個人情報が閲覧された可能性があります。
攻撃手法(確認済み)
長期間使用していない休眠中のレンタルサーバに対し、ランサムウェアによる暗号化被害と第三者からの不正アクセスの痕跡を確認。詳細な侵入経路は公表情報からは不明。
攻撃手法(推測)
長期間監視やアップデートが行われていなかった休眠サーバに対して、古いソフトウェアの脆弱性悪用や、管理用の認証情報の総当たり攻撃(ブルートフォース)、または使い回された認証情報を用いた不正アクセスが行われた可能性があります。
自組織チェックポイント
業務で使用していない休眠中・検証用のサーバやシステムが放置されていないか
不要となったサーバやアカウントは速やかに廃止・削除されているか
長期稼働するサーバに対するセキュリティアップデートや定期監査の体制が確立されているか
外部公開しているレンタルサーバやクラウド環境の管理状況を定期的に棚卸ししているか
■ レポート・解説
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この内容は 2026-09-08 に配信されました。