2026-08-02(日)配信
セキュリティ脅威情報
■ 脅威動向
脆弱性アップル製複数OSにおける境界外書き込みの脆弱性
📰 過去報告:8/1
アップルのiOS、iPadOS、macOS、tvOS、visionOSの複数製品において、入力検証の不備に起因する境界外書き込みの脆弱性が存在する。リモートの攻撃者がこの脆弱性を悪用した場合、予期しないアプリケーションの終了やヒープの破損などを引き起こすおそれがある。CVSS v3の基本値は9.8(Critical)と評価されており、迅速な対応が求められる重大な問題である。
8/1 報告の iOS や macOS などアップル製 OS について、別の重大な脆弱性が公表されました。対象環境をご利用の場合は速やかにアップデート状況をご確認ください。
対象ソフト
Appleが提供するiPhone、iPad、Mac、Apple TV、Apple Vision Proなどの各種デバイス向けオペレーティングシステムであり、世界中の個人および企業で広く利用されている。
影響
攻撃成功時に、リモートの攻撃者によって予期しないアプリケーションの終了やヒープの破損が引き起こされるおそれがある。
対応策
JVNDBを参照し、ベンダーが提供する最新の修正済みバージョン(iOS 16.6、iPadOS 16.6、macOS Sequoia 15.7.8、macOS Tahoe 16.6、tvOS 16.6、visionOS 16.6以降)へアップデートすること。
脆弱性Linux KernelのpNFSにおける解放済みメモリの使用に関する脆弱性
LinuxカーネルのpNFS(Parallel NFS)実装において、解放済みメモリの使用(Use-after-free)に関する脆弱性が存在する。pnfs_update_layout()内のNFS_LAYOUT_RETURN分岐において、pnfs_put_layout_hdr(lo)がトレースポイント(trace_pnfs_update_layout())の呼び出し前に実行されることで、すでに解放された「lo」オブジェクトのフィールドへトレースポイントがアクセスし、Use-after-freeが発生する。攻撃者によってこの脆弱性が悪用された場合、システムのクラッシュや任意のコード実行を引き起こす可能性がある。CVSS v3.0の基本値は9.8(Critical)と評価されており、迅速な対応が必要である。
対象ソフト
Linux Kernelは、多くのサーバーや組み込み機器、クラウドインフラストラクチャの基盤として広く使用されているオペレーティングシステムの核心部分である。
影響
攻撃成功時に、リモートからの任意のコード実行やサービス運用妨害(DoS)、システムクラッシュを引き起こす可能性がある。
対応策
ベンダーより提供されているパッチを適用し、Linux Kernelを脆弱性が修正された最新バージョンにアップデートすること。
脆弱性Oracle WebCenter Contentにおける認証欠如の脆弱性
📰 過去報告:8/1
Oracle Fusion MiddlewareのOracle WebCenter Content製品に、重要な機能に対する認証の欠如に関する脆弱性が存在する。認証なしでネットワーク経由によるHTTPアクセスが可能な攻撃者によって、当該製品が容易に侵害されるおそれがある。攻撃が成功した場合、機密性、完全性、可用性のすべてにおいて深刻な影響を及ぼし、製品の完全な乗っ取りにつながる危険性がある。CVSS v3.1基本スコアは10.0と評価されている。
8/1 報告の WebLogic Server 等に続き、Oracle 関連製品で深刻な脆弱性の公表が続いています。対象製品を利用中の方はパッチ適用や設定の確認を行ってください。
対象ソフト
Oracle WebCenter Contentは、企業のコンテンツ管理やドキュメント共有を統括するためのエンタープライズ向けWebコンテンツ管理・文書管理システムである。
影響
攻撃者が認証なしでネットワーク経由アクセスを行うことにより、Oracle WebCenter Contentの乗っ取りや、機密情報
完全性
可用性の侵害、さらには追加の製品に対する重大な影響を引き起こす可能性がある。
対応策
ベンダーから提供されている情報やJVN DBを参照し、適切なパッチの適用や最新バージョンへのアップデートを実施すること。
脆弱性Oracle SOA Suiteにおけるアクセス制御に関する脆弱性
📰 過去報告:8/1, 7/31
Oracle Fusion MiddlewareのOracle SOA Suite製品に、アクセス制御に関する重大な脆弱性が存在する。コンポーネントであるEnterprise Scheduling Systemに問題があり、ネットワーク経由でHTTPを介してアクセスする認証されていない攻撃者が、容易に悪用することが可能である。本脆弱性のCVSS 3.1基本スコアは9.8(Critical)と評価されており、機密性、完全性、可用性のすべてに深刻な影響を与える。
7/29や8/1報告のOracle製品に関する脆弱性と同様、CVSS 9.8の深刻な脆弱性が公表されています。Oracle Fusion Middleware等を利用中の環境では対応状況をご確認ください。
対象ソフト
Oracle SOA Suiteは、企業内のシステムやアプリケーションを連携・統合するためのミドルウェアであり、大規模な企業システムや基幹系システムにおいて広く利用されている。
影響
攻撃が成功した場合、認証されていない第三者によってOracle SOA Suiteの完全な制御を奪われる恐れがあり、システムの侵害や重要情報の漏洩、改ざん、サービス停止などの深刻な被害につながる可能性がある。
対応策
JVN DBやオラクル社が提供するセキュリティ情報を参照し、提供されているパッチの適用や、ベンダーが推奨する最新バージョンへのアップデートを実施すること。
ホテルWi-Fi悪用の偽更新マルウェア配信
攻撃グループ「Storm-2945」(Midnight Blizzard関連)が、ホテルなどのキャプティブポータル(Wi-Fiゲートウェイ)を乗っ取り、DNS応答を偽装して偽のアップデートや画面表示を通じてマルウェアや認証コードフィッシングを仕掛ける手口です。
主要なTTP
Wi-FiキャプティブポータルおよびDNSリゾルバの悪用によるトラフィックリダイレクト
ClickFix手口を用いた手動でのペイロード実行誘導
CornFlake(Go製RAT)によるキーロギングやデータ窃取
ChocoShell(PowerShellステアラ)によるM365/Azure ADトークンの窃取
Microsoftのデバイスコード認証フローを悪用したMFA回避
対象となる組織・利用者
出張や外出先でホテルや公共のWi-Fiネットワークを利用して社内リソースにアクセスする従業員を抱える組織。
推奨される防御アクション
社外利用時には常時接続・フルトンネルのVPNを使用し、DNSクエリを社内リゾルバ経由で解決させる
キャプティブポータル経由で提供されるソフトウェア更新、証明書、トラブルシューティングツール等を一切適用しない
利用しない場合はMicrosoftデバイスコード認証フローを条件付きアクセスでブロックする
アドフォームのスクリプト改ざん、仮想通貨アドレスを書き換え
サードパーティ製広告スクリプトの配信基盤が侵害され、ブラウザ側で仮想通貨ウォレットアドレスを書き換えるクリッパー機能が埋め込まれたサプライチェーン攻撃の手法です。
主要なTTP
サードパーティ製JavaScriptライブラリへの不正コード追加
クリップボードおよび入力フォーム上のウォレットアドレス(Bitcoin、Ethereum、Tron)の動的書き換え
XORによるコードおよび置換文字列の難読化
ページ閲覧時に外部サーバーへホスト名等を送信するHTTPリクエストの試行
対象となる組織・利用者
外部の広告配信スクリプトやサードパーティ製JavaScriptを自社サイトに読み込ませているWeb担当者、およびサプライチェーン攻撃リスクを考慮するセキュリティ管理者。
推奨される防御アクション
Webサイトで読み込む外部スクリプトの整合性検証(SRI: Subresource Integrityの導入検討)
Content Security Policy (CSP) による外部通信先の厳格な制限
サードパーティ製スクリプトの依存関係の見直しと監視
被害が疑われる場合のブラウザキャッシュのクリア徹底
アドビ、Campaign Classicなどの深刻な脆弱性修正を公開
Adobe Campaign Classic(ACC)におけるCVSS 10.0の最高度な認可不備脆弱性(CVE-2026-48449)およびSQLインジェクション脆弱性(CVE-2026-48448)など、複数の深刻な脆弱性がアドバイザリで公開されました。
主要なTTP
Campaign Classicにおける不適切な認可に起因する任意コード実行(CVE-2026-48449)
SQLインジェクションに起因する任意ファイル読み取り(CVE-2026-48448)
Adobe Bridgeにおける権限昇格や任意コード実行につながる複数の脆弱性
対象となる組織・利用者
Adobe Campaign Classic または Adobe Bridge を社内システムや業務で運用している組織。
推奨される防御アクション
アドビが提供する最新のセキュリティアップデート(ACC v7: 7.4.3 build 9398等)を速やかに適用する
対象製品のバージョンを点検し、脆弱性が残存していないか確認する
ChatGPTをかたるフィッシング攻撃、月末を狙う手口
ChatGPTなどのAIサービスを偽装し、決済情報などの機密情報を詐取するフィッシング攻撃です。利用者が業務継続やアクセス喪失への不安を抱きやすい点や、月末の請求処理時期を巧みに突いた手口が特徴とされています。
主要なTTP
AIサービス(ChatGPT等)のブランドを騙った巧妙な偽装メールの送信
月末の請求・課金処理のタイミングに合わせた計画的な送信
決済情報やアカウント情報の入力画面への誘導
対象となる組織・利用者
業務や個人でChatGPTなどのAIサービスを利用しており、組織内でクレジットカードや決済情報を管理
利用している組織
担当者。
推奨される防御アクション
サービスからの請求やアカウント確認に関するメールのリンクを直接クリックしない
公式サイトや公式アプリから直接ログインして契約状況を確認するよう従業員へ注意喚起を行う
不審な決済情報入力画面への誘導を検知するメールセキュリティ対策を強化する
■ 注目事例
日本資産総研、ランサムウェア被害の第3報を公表
📰 過去報告:7/27
株式会社日本資産総研は、外部からのランサムウェアによる不正アクセスにより、システム内のファイルが暗号化された件に関する第3報を公表しました。外部専門機関の調査の結果、認証情報の窃取を伴う不正アクセスが確認され、保有データの1%未満にあたる一部データの外部送信の可能性が判明しています。
7/27 報告の他社事例と同様、ランサムウェア攻撃後のフォレンジック調査により被害状況が判明した事例です。認証情報の管理強化が急務となります。
攻撃手法(確認済み)
第三者が何らかの方法を用いて認証情報を窃取し、サーバ環境に不正アクセスした上でランサムウェアを実行した。
攻撃手法(推測)
VPN機器やリモートデスクトップ(RDP)などの外部公開接続口において、不十分に管理されていた認証情報や多要素認証(MFA)が未導入のアカウントが標的になった可能性があります。
自組織チェックポイント
外部公開しているすべてのリモートアクセス経路(VPN等)で多要素認証(MFA)が必須化されているか
窃取されやすい単純なパスワードや長期間変更されていない特期アカウントがないか
サーバ環境への不審なログイン試行や大量のデータ持ち出しを検知する仕組み(EDRやSIEM等)が導入されているか
万が一のランサムウェア感染に備え、改ざんや削除から保護された(イミュータブルな)バックアップが確実に取得・保管されているか
BASE子会社、不正アクセスで最大約885万件の個人情報流出か
📰 過去報告:7/31
BASEの子会社であるEストアーは、運営する「ショップサーブ」のサーバーに対する外部からの不正アクセスを受け、購入者情報が最大で延べ約885万件流出した可能性があると公表しました。第三者がサーバー上で不正なプログラムを実行したことが確認されており、同社は通信遮断や調査を進めています。
7/31 報告の事例と同様、ECサービスを対象とした不正アクセスによる大規模な情報漏洩が発生しています。管理サーバーの不正プログラム実行対策や監視強化が必要です。
攻撃手法(確認済み)
外部の第三者が「ショップサーブ」のサーバー上で不正なプログラムを実行し、購入者情報を外部へ送信したとされていますが、具体的な侵入経路については調査中とされています。
攻撃手法(推測)
サーバー上で短時間に不正プログラムが実行されている点から、Webアプリケーションの脆弱性(SQLインジェクションやRCE等)の悪用、あるいは管理権限の不正奪取による侵入の可能性があります。
自組織チェックポイント
自社で運用するWebアプリケーションやECプラットフォームに未修正の脆弱性がないか
サーバー上のプロセスやログを常時監視し、不審なスクリプト実行を検知できる体制にあるか
外部公開しているサーバーへのアクセス権限や不要なポートが適切に制限されているか
万が一のデータ流出に備え、機密情報の暗号化やアクセス制御が徹底されているか
米国ミネソタ州の水道システムへのサイバー攻撃
米国ミネソタ州内の複数の地域水道システムの運用技術を標的とした協調的なサイバー攻撃が発生しました。遠隔監視・制御システムが操作不能になるなどの影響が生じ、一部の浄水場が一時停止しました。FBIやCISAなどの連邦当局も注意喚起を行っています。
攻撃手法(確認済み)
公表文では具体的な侵入経路や脆弱性は非公開とされています。FBI等の共同通知では、インターネットに露出したPLC(MicroLogix 1100・1400等)に対して外部から遠隔アクセスが行われ、IPアドレスやパスワードが変更されたことが指摘されています。
攻撃手法(推測)
インターネットに直接露出していた制御機器(OT機器)のパスワード不備や、脆弱性が悪用され、遠隔から不正アクセスを受けた可能性があります。
自組織チェックポイント
自社で利用するOT機器やPLCがインターネットに直接露出していないか確認する
制御機器の管理画面へのアクセス制限や強力なパスワード設定が施されているか確認する
遠隔アクセスが必要な場合は、VPNや多要素認証(MFA)を適切に導入しているか点検する
ネットワークから切り離された環境や代替の手動運用手順が整備されているか確認する
藤倉コンポジット、メール不正アクセスの最終報
藤倉コンポジットは、社内メールアカウント1件において外部アドレスへの自動転送設定が確認された件について、外部調査および社内調査の完了に伴い最終報告を行いました。個人情報保護委員会への報告および対象者への個別連絡を実施済みとしています。
攻撃手法(確認済み)
公表文では、対象のメールアカウントにおいて本人の意図しない「社外の外部アドレスへの自動転送設定」がされていたとされていますが、具体的な侵入経路については明記されていません。
攻撃手法(推測)
メールアカウントの不正操作や自動転送設定の変更が行われていることから、認証情報の窃取(パスワードリスト攻撃やフィッシング等)によるアカウント乗っ取りの可能性があります。
自組織チェックポイント
クラウドメール環境(Microsoft 365やGoogle Workspace等)で、不審な外部転送ルールが作成されていないか定期的に監査しているか
すべてのメールアカウントアクセスに多要素認証(MFA)が強制されているか
外部からの不審なIPアドレスによるログイン試行を検知・ブロックする設定が有効化されているか
パスワードの定期変更や複雑性要件が適切に運用されているか
セントラルコンサルタント、サイト不正アクセス
📰 過去報告:7/26
セントラルコンサルタントは、コーポレートサイトへの不正アクセスを確認したと発表しました。お問い合わせフォームに入力された個人情報データベースが閲覧・取得された可能性があります。現時点で実害は確認されておらず、調査が進められています。
7/26 報告の他社事例と同様、Webサイトのお問い合わせフォーム等を狙った不正アクセスが発生しています。公開Webフォーム管理や配下データベースのアクセス権限について再点検を推奨します。
攻撃手法(確認済み)
公表文では「第三者による不正アクセスが行われた可能性のある事象を確認」とされており、具体的な侵入経路や手口は明記されていません。
攻撃手法(推測)
コーポレートサイトやお問い合わせフォームのバックエンドにあるCMS(WordPress等)やプラグインの既知の脆弱性を突いた攻撃、またはSQLインジェクション等のWebアプリケーション脆弱性が悪用された可能性があります。
自組織チェックポイント
自社で運用しているWebサイトやCMS(プラグイン含む)に最新のセキュリティパッチが適用されているか
お問い合わせフォームなどの入力機能において、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング等の脆弱性対策が施されているか
Webサーバやデータベースへのアクセスログが適切に取得・監視されているか
データベースに保存される個人情報が適切に暗号化またはアクセス制限されているか
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この内容は 2026-08-02 に配信されました。