2026-07-21(火)配信

セキュリティ脅威情報

■ 脅威動向
⚠️ [継続注意] WordPressの脆弱性「wp2shell」悪用が進行中
📰 過去報告:7/20
WordPressコアのREST APIにおけるSQLインジェクション脆弱性(CVE-2026-63030、通称「wp2shell」)が悪用されています。攻撃者はこれを利用してWebシェルをサーバー上に生成し、管理者権限の奪取を試みています。
7/20報告の同一CVE(CVE-2026-63030)について、実際の悪用が進行中であることが確認されました。Webシェル設置や管理者追加の被害が懸念されるため、未アップデートの環境は早急に対応を。
主要なTTP
REST APIを悪用したSQLインジェクション
UNIONクエリによるPHPファイルの生成(Webシェル設置)
管理者アカウントの不正作成
対象となる組織・利用者
WordPressサイトを運用しているすべての組織。
推奨される防御アクション
WordPressを最新版へアップデートする
/wp-content/cache/ ディレクトリ内に不審なPHPファイルがないか確認する
管理ユーザーリストに身に覚えのないアカウントがないか確認する
脆弱性の有無をチェックツール(wp2shell.com等)で確認する
Microsoft 365を悪用する新マルウェア「HollowGraph」
HollowGraphは、Microsoft 365の予定表をC2チャンネルとして悪用する新しいスパイウェアです。攻撃者はMicrosoft Graph APIを介して、予定表に2050年の日付でイベントを作成し、添付ファイル経由でコマンドの送受信やデータ窃取を行います。
主要なTTP
Microsoft Graph APIを利用した正規トラフィックへの偽装
予定表の未来日付(2050年)イベントへのコマンド・データ隠蔽
DNSクエリによるEntra ID認証情報の更新
ハイブリッドRSA/AES-256暗号化による通信保護
対象となる組織・利用者
Microsoft 365環境を利用しており、特に外部アプリケーションの権限管理やAPIアクセス監視が不十分な組織。
推奨される防御アクション
Microsoft Graph APIの利用状況および予定表の不審な作成・更新を監視
クライアント資格情報を使用するOAuthアプリの権限を最小化し、定期的に監査
DNSクエリの監視(特に高エントロピーなサブドメインや不審なドメインへのアクセス)
Entra IDにおける条件付きアクセスおよび異常なトークン利用の検知
AI活用によるWebDAVマルウェア配信基盤が露呈
攻撃者が設定不備により公開状態にしていたサーバーから、生成AIを活用して構築されたマルウェア配信ツールキットが発見されました。このツールキットには、CVE-2025-33053を悪用する手法や、メキシコのユーザーを標的としたインフォスティーラーの配信キャンペーンが含まれていました。
攻撃手法(確認済み)
WebDAV共有を利用したマルウェア配信。攻撃者は.urlショートカットファイルを悪用し、正規のWindowsバイナリの作業ディレクトリを攻撃者制御下のWebDAV共有に向けることで、不正なDLL等を読み込ませる手法(CVE-2025-33053の再現)を用いています。
GitHubを悪用した「FakeGit」キャンペーン
攻撃者はGitHub上に7,600以上の偽リポジトリを作成し、AIスキルやMCPサーバーを装ってマルウェア「SmartLoader」を配布しています。さらに、AIエージェントが自律的にこれらを発見し実行してしまう「AgentBaiting」という新たな脅威手法が確認されました。
主要なTTP
偽のGitHubリポジトリ(AIスキル/MCPサーバーの模倣)の作成
READMEを悪用したユーザーやAIエージェントの誘導
LuaJITローダーチェーンによるSmartLoaderの実行
SmartLoaderを介したStealC(情報窃取型マルウェア)の展開
対象となる組織・利用者
AIエージェントや外部のMCPサーバー、GitHub上のオープンソースコードを開発・業務プロセスに取り入れている組織。
推奨される防御アクション
利用するスキルやMCPサーバーのカタログ化と事前審査
新しいエージェント機能のサンドボックス環境での検証
公開リポジトリから取得するコードの信頼性(発行元・プロジェクト)の厳格な確認
エージェントが実行するプロセスの監視と制御
⚠️ [継続注意] Apache Tomcatに複数の脆弱性
📰 過去報告:7/19
Apache Tomcatにおける複数の脆弱性が報告されました。詳細は公式アドバイザリで公開されており、該当製品を利用している環境では早急な対応が必要です。
7/19報告の同一CVEについて、IPAやJPCERT/CCからも注意喚起が公表されました。影響が広範囲に及ぶ可能性があるため、未対策の環境では速やかなアップデートを強く推奨します。
主要なTTP
Apache Tomcatのソフトウェア脆弱性
修正版へのアップデートによる対策が必要
対象となる組織・利用者
Apache Tomcat(バージョン11系、10系、9系)をサーバー環境やアプリケーション基盤として利用している組織。
推奨される防御アクション
Apache Tomcatの公式アドバイザリを確認する
各製品の修正版(11.0.24、10.1.57、9.0.120以降)へ速やかにアップデートを実施する
利用中のTomcatのバージョンを棚卸しし、パッチ適用対象を特定する

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■ 注目事例
🔄 [続報] ニチレイ不正アクセスに伴うコープデリの配送影響
📰 過去報告:7/16, 7/20
ニチレイグループで発生した不正アクセスによるシステム障害の影響を受け、コープデリ連合会において一部冷凍食品の欠品が発生しています。同グループ倉庫からの出荷停止に伴うもので、現在は関係各社と連携し復旧に向けた対応が進められています。
7/16に報告したニチレイのシステム障害の続報。同グループ倉庫からの出荷停止に伴い、コープデリ連合会でも一部冷凍食品の欠品が発生するなど、影響がさらに広がっています。
攻撃手法(確認済み)
ニチレイグループのシステムへの不正アクセスが原因であり、コープデリ連合会自体のシステムが直接攻撃を受けたわけではありません。
自組織チェックポイント
サプライチェーン上のパートナー企業で障害が発生した際の代替配送ルートや在庫確保策を策定しているか
外部システムとの連携停止時に、顧客へ迅速に情報を通知する連絡体制が整っているか
委託先や提携先のセキュリティ事故が自社の業務に与える影響範囲を把握できているか
愛知県農業共済組合、メール不正利用被害
愛知県農業共済組合の代表メールアドレスが第三者に不正アクセスされ、同組合になりすました大量の迷惑メールが送信されました。この影響により、組合から送信される正規のメールが迷惑メールフォルダに振り分けられる事象が発生しています。
攻撃手法(確認済み)
公表情報からは不明。代表メールアドレスへの不正アクセスとのみ記載。
攻撃手法(推測)
代表メールアドレスのパスワードが推測されたか、フィッシング等で漏洩し、多要素認証(MFA)が設定されていない状態でログインされた可能性があります。
自組織チェックポイント
組織のメールアカウントに多要素認証(MFA)を導入しているか
パスワードの使い回しをしていないか
メールサーバーの送信ログに不審な大量送信履歴がないか
SPF/DKIM/DMARC等のメール送信ドメイン認証を設定しているか
樋口商会子会社、不正アクセスによる情報漏えいの可能性
📰 過去報告:7/17
株式会社樋口商会は、同社子会社において不正アクセスによる情報漏えいの可能性があると公表しました。外部取引先からの指摘により判明したもので、子会社の財務情報や取引先情報が流出した疑いがあります。
7/17報告の他社事例と同様、グループ会社や委託先などのサプライチェーンを標的とした不正アクセスが発生しています。関連組織を含めたセキュリティ管理体制の再確認が推奨されます。
攻撃手法(確認済み)
外部取引先からの指摘により、ランサムウェア感染に起因する情報漏えいの可能性があることが判明。具体的な侵入経路や手口は公表情報からは不明。
攻撃手法(推測)
ランサムウェア攻撃の典型的な手口として、VPN装置や公開サーバーの脆弱性を突いた侵入、あるいはフィッシングメールによる認証情報の窃取などが考えられます。
自組織チェックポイント
自社およびグループ会社・関連会社のネットワーク境界機器の脆弱性管理状況
外部からアクセス可能なシステムに対する多要素認証(MFA)の導入状況
重要な財務データや顧客データへのアクセス権限の最小化
万が一のインシデント発生時に備えたオフラインバックアップの保管状況
■ レポート・解説
グループ会社へのセキュリティガバナンス指針
日本電気株式会社(NEC)は、グループ会社に対するサイバーセキュリティガバナンスのあり方について考察したブログを公開しました。グループ会社を単なるサプライチェーン企業の一部として扱うのではなく、事業特性や意思決定権に応じた柔軟な管理策の策定が重要であると指摘しています。
発行元:日本電気株式会社(NEC)
注目理由:グループ会社をサプライチェーンと同列に扱うことの限界を指摘し、グループガバナンスにおける「統一方針」と「個別最適化」のバランスについて実務的な視点を提供しているため。
入手方法:NECサイバーセキュリティブログ(https://jpn.nec.com/cybersecurity/blog/260710/index.html)より閲覧可能。
Okta、企業におけるAI利用実態調査を発表
Okta Japanは、企業におけるAIツールの利用実態をまとめた「Okta Enterprise AI Index」を発表しました。同調査では、2022年からの4年間におけるAI製品の顧客成長率を分析し、スタートアップと既存プラットフォームの双方が企業で併用されている現状を明らかにしています。
発行元:Okta Japan株式会社
注目理由:企業においてどのようなAIツールが実際に採用されているのか、トレンドを把握することで自社のAI導入戦略やセキュリティ検討の参考になります。
入手方法:Okta Japanのニュースルーム(https://www.okta.com/ja-jp/newsroom/press-releases/okta-announces-the-enterprise-ai-index/)より詳細を確認可能です。

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この内容は 2026-07-21 に配信されました。