2026-07-07(火)配信

セキュリティ脅威情報

■ 要対応(緊急度が高く、多くの組織で対応が必要な事案)
マネーフォワード、GitHub不正アクセスによる漏洩詳細を公表
マネーフォワードは、同社が利用するGitHubの認証情報が漏えいし、第三者による不正アクセスが発生したと公表しました。リポジトリがコピーされたことで、ソースコードおよび含まれていた個人情報が流出した可能性があるとしています。同社は調査を完了し、再発防止策としてセキュリティ統制の強化や監視体制の恒久化を実施しました。
なぜご自身の組織で確認すべきか広く使われているSaaSであるGitHubの認証情報漏洩に起因するインシデントであり、自社環境における認証情報管理やアクセス権限の総点検が必要なため。
攻撃手法(確認済み)
GitHubの認証情報が漏えいし、それを用いた第三者による不正アクセスが発生。リポジトリがコピーされた。
攻撃手法(推測)
業務端末のマルウェア感染や、GitHub認証情報の不適切な管理(ハードコード等)により、認証情報が窃取された可能性が考えられます。
自組織チェックポイント
開発環境(GitHub等)の認証情報がソースコード内に混入していないか
業務端末でのマルウェア対策およびアクセス制御は適切か
開発環境へのアクセス権限は最小限に制限されているか
開発環境における異常な通信や挙動を監視する体制があるか

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■ 脅威動向
脆弱性Formieの隠しフィールドにおけるサーバーサイドテンプレートインジェクションの脆弱性
📰 過去報告:7/3
Craft CMS用プラグイン「Formie」において、隠しフィールドのデフォルト値処理に不備があり、サーバーサイドテンプレートインジェクション(SSTI)が発生する脆弱性が存在する。HTTPヘッダーやクエリパラメータなどのリクエスト由来の値を隠しフィールドのデフォルト値として使用している場合、攻撃者は悪意のあるTwig構文を注入できる。これにより、認証なしでサーバー側でのテンプレート評価が実行され、情報漏洩やアプリケーション状態の改ざん、最悪の場合はリモートコード実行(RCE)に至る可能性がある。
7/3 報告の他製品の事例と同様、サーバーサイドテンプレートインジェクション(SSTI)の脆弱性です。悪意のあるテンプレート注入によるリモートコード実行のリスクがあるため、早急なアップデートが必要です。
対象ソフト
Formieは、Craft CMS上で高度なフォーム作成や管理を行うためのプラグインである。Webサイトの問い合わせフォームやデータ収集フォームの構築に広く利用されている。
影響
認証されていない攻撃者によって、機密情報の漏洩、アプリケーションの状態変更、またはリモートコード実行が引き起こされる可能性がある。
対応策
Formieをバージョン3.1.27以降にアップデートすること。アップデートが困難な場合は、パッチが適用されるまで、リクエスト由来のデフォルト値(User Agent、Referer、URL、クエリパラメータ、Cookie値など)を使用している隠しフィールドを公開フォームから削除すること。
脆弱性CiliumのEnvoy管理ソケットにおける情報漏洩およびサービス妨害の脆弱性
CiliumのL7機能が有効な環境において、Envoyインスタンスが作成する管理ソケットがローカル環境から誰でもアクセス可能な状態になっている脆弱性が存在する。ローカルの攻撃者はこのソケットを通じてEnvoyの管理エンドポイントにアクセスし、TLSシークレットの窃取やクラスタ内のトラフィック妨害、Envoyプロセスの停止といった悪意ある操作を行うことが可能である。本脆弱性はCVSSスコア9.2(Critical)と評価されており、クラスタの機密性と可用性に重大な影響を及ぼす可能性がある。
対象ソフト
Ciliumは、Kubernetes環境において高性能なネットワーク、セキュリティ、および可観測性を提供するオープンソースのネットワーキングプラットフォームである。
影響
攻撃成功時、TLSシークレットの漏洩、クラスタ内の通信妨害、およびEnvoyプロセスの停止によるサービス停止が発生する可能性がある。
対応策
Cilium v1.19.2、v1.18.8、またはv1.17.14以降のバージョンへ速やかにアップデートすること。現在、有効な回避策は提供されていない。
脆弱性@xhmikosr/decompressにおけるディレクトリトラバーサル等の脆弱性
📰 過去報告:6/30
アーカイブ解凍ライブラリである@xhmikosr/decompressおよびdecompressにおいて、パストラバーサルおよび不適切な権限設定の脆弱性が発見された。攻撃者が細工したアーカイブファイルを解凍させることで、対象ディレクトリ外へのファイルの読み書きや、シンボリックリンクによるファイル操作が可能となる。また、解凍時にsetuid/setgidビットが適切に除去されないため、権限昇格に悪用される恐れがある。CVSSスコアは9.1(Critical)であり、信頼できないソースからのアーカイブを処理する環境では極めて重大なリスクとなる。
6/30報告のImageMagickと同様、開発で広く使われるライブラリに深刻な脆弱性が発見されました。信頼できないファイルを処理する環境では、ライブラリのアップデート等の対策を検討してください。
対象ソフト
Node.js環境でアーカイブファイルの解凍を行うためのライブラリ。CI/CDパイプラインやビルドスクリプト、ファイルアップロード処理などで広く利用される。
影響
攻撃成功時、システム上の任意のファイルを読み取られる、あるいは上書きされる可能性がある。また、特権ユーザーで解凍処理が実行されている場合、setuid/setgidビットを悪用した権限昇格や、システムへの不正なアクセスを許す可能性がある。
対応策
@xhmikosr/decompressを使用している場合は、バージョン10.2.1または11.1.3以降へアップデートすること。メンテナンスが終了しているオリジナルのdecompressパッケージを使用している場合は、@xhmikosr/decompressへの移行が強く推奨される。
脆弱性Langroidにおける不適切なeval利用によるリモートコード実行の脆弱性
📰 過去報告:7/6
LangroidのTableChatAgentおよびVectorStore機能において、LLMが生成したコードを評価する際に不適切なeval()関数が使用されている。具体的には、eval()のlocals引数に空の辞書を指定しているものの、globalsから__builtins__が除去されていないため、Pythonの組み込み関数へのアクセスが制限されない。攻撃者はプロンプトインジェクションを通じて任意のPythonコードを実行させることが可能であり、ホストシステム上でのリモートコード実行(RCE)に至る恐れがある。PoCも公開されており、極めて重大な脆弱性である。
7/6報告のPrefectの事例と同様、開発ツールやライブラリにおけるリモートコード実行(RCE)の脆弱性です。PoCも公開されているため、Langroidを利用している環境では早急な対応が推奨されます。
対象ソフト
Langroidは、LLMを活用したアプリケーション開発のためのPythonフレームワークであり、エージェントベースのAIシステム構築に利用される。
影響
攻撃成功時、ホストシステム上で任意のコマンドが実行され、システム全体の乗っ取り、機密情報の窃取、データベースへの不正アクセスなどが発生する可能性がある。
対応策
Langroidをバージョン 0.65.2 以降にアップデートすること。
脆弱性9routerにおける機密情報漏洩およびデータベース乗っ取りの脆弱性
📰 過去報告:7/4
9routerのデータベース管理用APIエンドポイントにおいて、認証が不十分な状態でデータベースの全エクスポートおよびインポートが可能な脆弱性が存在します。攻撃者は有効なトークン(デフォルトパスワード等で取得可能)を用いることで、APIキー、OAuthトークン、OIDCクライアントシークレットなどの機密情報を平文で取得できるほか、データベース全体を悪意のあるデータに書き換えることが可能です。これにより、認証情報の窃取やシステム設定の乗っ取り、サービス停止といった深刻な影響が発生します。
前回 7/4 報告の同製品で、新たにデータベース管理APIに関する深刻な脆弱性が公表されました。同じ環境を利用中の方は、追加のアップデート適用を推奨します。
対象ソフト
9routerは、ネットワークルーティングやプロキシ管理を行うためのツールです。
影響
攻撃成功時、保存されている全ての機密情報の漏洩、データベースの完全な改ざん、およびサービスの中断が発生する可能性があります。
対応策
現時点で修正バージョンは提供されていません。データベースのインポート/エクスポート機能へのアクセス制限の強化、APIキーのマスキング、インポート時のパスワード再認証の実装、および操作ログの記録を検討してください。
脆弱性IBM WebSphere Application ServerのHTTPリクエストスマグリング脆弱性
📰 過去報告:7/2
IBM WebSphere Application ServerおよびLibertyにおいて、HTTPリクエストスマグリングの脆弱性が確認された。この脆弱性は、HTTPリクエストの解釈における不整合を悪用するものであり、攻撃者が不正なリクエストを送信することで、セキュリティ制限を回避したり、他のユーザーのセッションを乗っ取ったりすることが可能となる。CVSSスコアは9.8(Critical)であり、ネットワーク経由で認証なしに悪用可能なため、極めて危険な状態にある。
7/2に報告されたIBM製品の脆弱性に続き、WebSphere Application Serverでも深刻な脆弱性が公表されました。同社製品を運用している環境では、速やかな対策の実施が推奨されます。
対象ソフト
企業向けの大規模なJavaアプリケーション実行基盤であり、Webシステムのバックエンドとして広く利用されているミドルウェア製品。
影響
攻撃成功時、不正なリクエストの混入により、セキュリティ制限の回避、セッション情報の窃取、または意図しないデータの操作やアクセスが行われる可能性がある。
対応策
JVN DBを参照し、ベンダーから提供されている修正済みの最新バージョンへ速やかにアップデートすること。
Linux KVM脆弱性「Januscape」公開
LinuxのKVMハイパーバイザーにおけるメモリ管理(shadow MMU)の脆弱性です。ゲストOSからホストOSのメモリ状態を破損させることが可能で、ホストのパニックや権限昇格を招く恐れがあります。
主要なTTP
ゲストOS(仮想マシン)からのメモリ管理コードへの不正アクセス
Use-after-freeによるページテーブル状態の破損
入れ子仮想化(Nested Virtualization)環境の悪用
対象となる組織・利用者
信頼できないゲストOSをホストするマルチテナント環境や、入れ子仮想化を有効にしているx86ベースのKVMホスト運用組織。
推奨される防御アクション
該当脆弱性を修正するパッチ(コミット 81ccda30b4e8 等)を適用
パッチ適用までの間、信頼できないゲストに対して入れ子仮想化(Nested Virtualization)を無効化する
イラン関連攻撃者が新C2フレームワーク「Cavern」を悪用
Cavernは、.NETベースのモジュール型C2フレームワークで、Native AOTやMixed-Modeコンパイルを駆使した高度な解析妨害機能を備えています。ITサービスプロバイダーやRMMツールを悪用し、信頼関係を突いて標的組織へ侵入する手口が特徴です。
主要なTTP
SysAid等のソフトウェア更新機能を悪用したDLLサイドローディング
.NET Framework、Native AOT、C++/CLIを混在させた解析回避
AppDomain分離によるモジュール実行の隠蔽
RMMツールや信頼されたサービスプロバイダー経由のラテラルムーブメント
対象となる組織・利用者
RMMツールを運用しているITサービスプロバイダーや、サプライチェーン攻撃のリスクを懸念する政府・重要インフラ関連組織。
推奨される防御アクション
RMMツールおよびソフトウェア更新プロセスの監視強化
不審なDLLの読み込みや通信(特にHTTPS/WebSocket)の検知
サービスプロバイダーとの接続における最小権限の原則の適用
エンドポイントでの不審なプロセス挙動の監視
■ 注目事例
🔄 [続報] KDDI、ISP向けメールシステムへの不正アクセスで詳細報告
📰 過去報告:6/30
KDDIは、ISP事業者向けメールシステムに対する不正アクセスの調査報告書を公開しました。第三者製ソフトウェアの未知の脆弱性が悪用され、約1,223万件のメールアドレスおよび約761万件のパスワードが流出した事実を確認しました。
6/30に提携先から報告されていたKDDIメールシステムへの不正アクセスについて、KDDIが詳細報告を公開。未知の脆弱性が悪用され、約1,223万件のメアドと約761万件のパスワード流出が判明しました。
攻撃手法(確認済み)
システムに導入していた第三者製ソフトウェアの未知の脆弱性(ゼロデイ)を悪用されたことによる不正アクセス。
自組織チェックポイント
自社システムで利用しているサードパーティ製ソフトウェアの脆弱性管理プロセスは適切か
万が一の漏洩時に備え、顧客情報の暗号化やハッシュ化が適切に行われているか
EDR等の検知ツールを導入し、異常な外部通信を早期に遮断できる体制にあるか
認証情報が漏洩した際の被害を最小化するため、多要素認証やパスワードの定期的な見直しを徹底しているか
バンダイチャンネル不正アクセス事件の概要
2025年11月、バンダイナムコフィルムワークスが運営する「バンダイチャンネル」において不正アクセスが発生しました。これにより約4.6万件のアカウントが意図せず退会処理され、最大136.6万件の会員情報が漏えいした可能性があると公表されました。2026年7月、警視庁サイバー犯罪対策課は本件に関与した疑いで当時15歳の男子生徒を逮捕しました。
攻撃手法(確認済み)
公表文では具体的な侵入経路は非公開。警視庁発表によれば、通信内容を解析して脆弱性を見つけ、不正プログラムを自作してサーバーへ虚偽の情報を送信したとされる。
攻撃手法(推測)
Webアプリケーションの脆弱性(IDORや認証バイパス等)を悪用し、正規ユーザーを装って退会処理のリクエストを大量に自動送信する攻撃が行われた可能性があります。
自組織チェックポイント
Webアプリケーションの認証・認可制御に不備がないか(IDOR対策)
大量のリクエストを検知・遮断するレートリミットが実装されているか
サーバーの通信ログを常時監視し、異常なリクエストパターンを検知できるか
攻撃者による通信解析を防ぐための難読化やセキュリティ対策が施されているか
国際文化会館を騙る不審メールに注意
公益財団法人国際文化会館は、同法人の「地経学研究所」研究員を名乗る不審なメールが送信されているとして注意を呼びかけました。メールはシンポジウム登壇などを相談する内容で、虚偽のドメインから送信され、詳細不明なURLへのアクセスを促すものです。
攻撃手法(確認済み)
実在の組織や研究員を騙り、タイポスクワッティング(ドメイン名の綴り間違い)を用いた偽アドレスから、意見交換や登壇依頼を装ったメールを送信し、外部サイトへ誘導する手口。
攻撃手法(推測)
誘導先のURLにて、フィッシングによる認証情報の窃取や、マルウェア配布が行われる可能性があります。
自組織チェックポイント
送信元メールアドレスのドメイン名に綴りの誤りがないか確認する
突然の登壇依頼や意見交換のメールに対して安易にURLをクリックしない
組織で利用している正式なドメインを従業員に周知し、不審なドメインとの違いを認識させる
万が一URLにアクセスしてしまった場合の報告フローを確立しておく
武蔵野大学、ランサムウェア感染被害を公表
武蔵野大学は6月15日に不正アクセスを受け、ランサムウェアに感染したと発表しました。現在はバックアップデータから復旧済みで、運営への支障はなく、現時点でデータ流出や金銭の支払いは確認されていないとしています。
攻撃手法(確認済み)
公表情報からは不明。第三者によるサイバー攻撃(不正アクセス)とランサムウェア感染のみ公表。
攻撃手法(推測)
大学等の教育機関を狙うランサムウェア攻撃の傾向から、VPN機器の脆弱性悪用、または教職員の認証情報が窃取され、そこからネットワーク内に侵入された可能性があります。
自組織チェックポイント
外部公開しているVPN機器等のファームウェアは最新か
リモートアクセス環境に多要素認証(MFA)を導入しているか
バックアップデータがネットワークから隔離された環境で保存されているか
異常な通信や不審なログインを検知する体制があるか
フェース、不正アクセスによるランサムウェア被害の可能性
株式会社フェースは、自社システムで障害が発生していることを公表しました。調査の結果、外部からの不正アクセスに起因するランサムウェア被害の可能性があることが判明しています。現在、専門機関の協力のもとで原因究明と復旧作業が進められています。
攻撃手法(確認済み)
公表情報からは不明。外部からの不正アクセスによるランサムウェア被害であることのみ判明。
攻撃手法(推測)
VPN機器や公開サーバーの脆弱性悪用、あるいは認証情報の窃取による侵入の可能性があります。
自組織チェックポイント
外部公開しているVPN機器やサーバーのパッチ適用状況
リモートアクセス環境への多要素認証(MFA)の導入
不要なポートやサービスが外部に公開されていないかの確認
サーバーのログ監視と異常検知体制の整備

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この内容は 2026-07-07 に配信されました。